13.お爺ちゃん ページ14
──────杉沢病院 ３０１号室
「悠仁……最期に言っておくことがある。
オマエの両親のことだが______」
悠仁「いいよ。興味ねーから」
お爺ちゃんが言おうとした事をバッサリと切り捨てる悠仁君。
祖父「オマエの！両親の！ことだが！」
悠仁「だから興味ねーって。爺ちゃんさあ、死ぬ前にカッコつけようとすんのやめてくんない？
いいよ、いつも通りで」
『確かに。最期くらい普通にしていた方がいいよ』
祖父「オ…オマエ達
男はカッコつけて死にてえんだよ！クソ孫が！
空気読め！！
花とかもいちいち買ってんじゃねえ。貯金しろ」
悠仁「爺ちゃんにじゃねえよ。看護婦さんに買ってんだ」
『そう、美しい看護婦さん達のために……』
祖父「尚更だ馬鹿
Aは買うんじゃなくて買われる方になれよ。美人なんだから」
『あら、嬉しい。今日のお爺ちゃんは素直だね。でも私は買う方がいいんだよ。私に花なんて似合わないからね』
祖父「つーか部活はどうしたよ。こんな消毒くせえところでサボッてんじゃねー」
悠仁「うるせえなあ部活は５時前に終わんの！
俺達だって暇じゃなきゃいちいち見舞いなんてこねーよ」
祖父「ケッゆとりかよ」
悠仁君こう言ってるけど、お爺ちゃんのお見舞いにくるためにオカ研に入ったんだよね。
ホント悠仁君とお爺ちゃんって似てるよ。
人の前では素直になれないなんて。
祖父「…悠仁、A」
悠仁「んー？」
『なぁに？』
祖父「オマエ達は強いから人を助けろ。
手の届く範囲でいい、救える奴は救っとけ。
迷っても感謝されなくても、とにかく助けてやれ。
オマエ達は大勢に囲まれて死ね
俺みたいにはなるなよ」
悠仁「……爺ちゃん？」
『っ、お爺ちゃん！』
死んじゃうってわかっててもやっぱり死んで欲しくなくて。
小さい頃からお世話になってて、今世では親代わりのようなもので。
前世のお母さんが言ってた。
いつ死んでもおかしくない人って言いたい事を言ったら死んじゃうんだって。
それってホントなんだよね。
……そんなこと知りたくなかった。
_________
《「はい、どうされました？
……虎杖さん？」》
悠仁「爺ちゃん死にました」
さっきまで賑やかだったのが嘘みたいに病室がシンとしている。
聞こえてくるのは私と悠仁君の小さなすすり泣く声だけだった。
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小春日和 - 星空七海さん» ありがとでーす！( ≧∀≦)ノ (2021年1月30日 21時) (
レス) id: f370adada3 (このIDを非表示/違反報告)
星空七海 - 全部読めなかったけど面白かったゼー (2021年1月29日 18時) (レス) id: 6c7c9bcfae (このIDを非表示/違反報告)
小春日和 - あんっちさん» ありがとうございます！嬉しすぎて◯にそうです！！更新頑張ります！！！ (2021年1月17日 9時) (レス) id: f370adada3 (このIDを非表示/違反報告)
あんっち - あぁー私はこの小説が面白すぎて◯にそうです。夢主ちゃんの性格とかすごいタイプです。続きがすごい楽しみです☆更新 頑張ってください！ (2021年1月15日 22時) (レス) id: fc837b6462 (このIDを非表示/違反報告)
りんたろす - 小春日和さん» はい！！ (2021年1月2日 21時) (レス) id: f5527a80f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小春日和 | 作成日時：2020年11月24日 14時
