思い出と向き合えば ページ37
A『んん……っ?』
ゆっくりと瞼を開ける
すると先程いた部屋のベッドの上で寝かされていた
A『あれ……私…』
零「やっとお目覚めか……調子はどう?お姫様」
そう言いながら零は私に濡れタオルを投げ渡す
受け取るのに失敗した私は顔に暖かい温もりを感じた
零「ぷっ……下手くそ」
A『なっ!零が普通に渡せばよかったの!そもそもわざと私の顔狙ったんじゃない?最低』
零「そんなことするか!」
A『ふーん?嘘っぽい』
零「はぁ……何だか雰囲気変わったな……何か思い出したのか?」
A『あっ……』
そう言われ考える
するとスラスラと記憶が流れていくのが分かる
思い、出したんだ……
組織にいたこと
子供のこと
零と初めてあったこと
翡翠は大切な大切な人……だったこと
全部、全部……
A『あぁ……うん、全部、思い出したみたい』
零「本当か!?」
A『確かな記憶か分からないけど……』
零「それじゃあ1個ずつ話してよ、ゆっくりでいいから……な?」
ベッドに腰掛けてきた零は優しく私の手を握った
A『あんなに教えてくれなかったのにこうゆう時だけは聞いてくれるんだ?』
零「Aに……それだけの覚悟があるなんて思わなかったからな」
A『それ……傷つくなぁ…』
零「お前は自分を殺そうとしたやつまで許そうとする奴だからな、おかしいんだよ」
A『……翡翠のこと?』
零「あぁ……今でもアイツを憎んでるか?翡翠を…」
A『そんな訳ないから、おかしいなんて言ったんでしょ、バカ』
零「はは……」
私達の会話はとてもゆったりしている
頭の回転が追いつかない私に合わせてくれてるのだろうか
でも凄く話しやすかった
悲しい思い出を思い出して泣き出す私を抱き締めてくれて
嬉しい思い出を話すと笑顔になって
私は本当にこの人と、歩んできたんだ
2人で息切れしちゃう時だってあったと思うけど、
私はこの人の手を離さなかった
この人も……零も私の手を離さなかった
その事実がただ嬉しいだけ……
ー
A『どう……かな?』
白いドレスを身にまといクルクルと回る
慣れない重さにな躓きそうなる
楓「うっわ、めっちゃ似合ってるよ!本当に綺麗!」
A『そ、そう?んー…零、喜んでくれるかな…』
園子「これで喜ばなかったらいっくらイケメンでも顔面パンチね」
蘭「痛そうだけど……それぐらいしないとね!」
A『みんな凄なぁ…』
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りん - 続きが楽しみにしてます (2017年5月12日 19時) (レス) id: aa9084d7b6 (このIDを非表示/違反報告)
テンション異常者 - 早速更新ありがとうございます!なんか・・・もう、最高です。最高すぎます。お忙しいとは思いますが、更新頑張ってください!夜分遅くに失礼しました。 (2017年4月16日 1時) (レス) id: fc87d70acc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆかげ | 作成日時:2017年2月1日 22時