翡翠との再開 ページ26
零「…………」
A『きっと、零は真実を知らなさ過ぎるんだよ。赤井さんは……悪くない』
零「A……!赤井を庇うのか?スコッチは赤井のせいで…!」
A『きっとスコッチって人も零がそんなふうに言う事を望んでないよ、仲間だったんでしょ?気持ちぐらい考えたら?』
ちょっとキツイ言葉になってしまったけど仕方ない
後悔は……したくない
零「…………」
その後、二人の間に会話は無かったけど、零は分かってくれるよね……
ー
赤井「──突入命令が出た、行くぞ」
私と零は静かに頷き、組織のアジトへと踏み込んだ
私も零も赤井さんも1度は出入りしたことのある建物
道に迷うことは無かった
今回の目的は幹部、あの方を始末または拘束すること
下っ端は無視でいいらしい
徐々にあの方のいる部屋に近付いていく
怖くて手が震えている
けど、そんな事気にしてる場合じゃない
A『……ぇ…っ』
ふと、見覚えのある姿が見えて足が止まった
少し先にいるのは──ついこの間まで私の家で笑っていた弟
──翡翠が、立っていた
A『……翡翠』
翡翠「意外と早いね、もっと遅いかと思ってたよ」
余裕があるのか、挑発的な言葉を浴びせてくる
こんなの……聞きたくない、聞きたくなかったよ
赤井『………翡翠、死ぬか生きるか、どっちがいいか?』
突然、隣にいた赤井さんは翡翠に問うた
それも……残酷な言葉を
A『あ、赤井さん……!私は…』
赤井「Aは甘過ぎるんだ、その決断がこの作戦の成功を左右するんだぞ」
A『………』
翡翠「そうだな……どっちでもいい、けど」
翡翠はそう言いかけ、ポケットから鍵らしき物を出した
翡翠「姉さんにプレゼントだよ」
ポイッと投げられ受け取ったが、これがどこの鍵なのか私はわからなかった
けど、他の2人は分かったらしく、翡翠を睨んでいた
赤井「……どうゆうつもりだ」
翡翠「言ったでしょ……情が湧いたって。まだやる事あるから…じゃあね」
そう言うと早足に翡翠は姿を消した
A『ひ、翡翠……!な、何だったの…』
零「その鍵は多分──あの方の部屋の鍵なんじゃないか?」
A『えっ……?』
赤井「まぁ、そう考えるのが妥当だろうな」
なぜ、そう考えるのが妥当かどうかは分からないけど──翡翠はまだ私の事を、家族の事を思っていてくれてるって思っても良いのかな……
A『……行こう、翡翠から折角貰ったんだ……無駄には出来ないね』
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りん - 続きが楽しみにしてます (2017年5月12日 19時) (レス) id: aa9084d7b6 (このIDを非表示/違反報告)
テンション異常者 - 早速更新ありがとうございます!なんか・・・もう、最高です。最高すぎます。お忙しいとは思いますが、更新頑張ってください!夜分遅くに失礼しました。 (2017年4月16日 1時) (レス) id: fc87d70acc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆかげ | 作成日時:2017年2月1日 22時