キザっぽい笑顔は変わらない ページ21
私はコナン君……新一に盗聴機で聞いた会話をザッと説明した
すると新一は顔をしかめ、何かむず痒そうにしていた
A『……私に言いにくい事でもあるの?先輩に隠し事はダメだよ』
コナン「……この家に組織は近付いたことは無いんだろう?」
A『うん』
コナン「ってことは、日常生活…学校とかに行ってる時も見張られてはいないんだよな?」
A『…うん?』
コナン「なのに、Aが不審な動きをしてる事を把握している……バーボンは情報を漏らす奴じゃない…そうだろ?」
A『なっ…新一、どこまで知ってるの…?』
コナン「まぁまぁ……アイツは日本の味方、だろ?」
濁して伝えられたけど私には分かった
日本の味方……つまり公安警察だって言うこと
全く新一は……怖いな
A『はぁ……確かに透は私が不審な動きをしても組織には報告してないよ』
コナン「……ってことは、何かがおかしくないか?一体誰がAの情報を組織に渡してるんだ?」
新一の問いかけに私は背筋がゾッとした
後ろを振り返る
そこには料理を机に運んでる蘭と園子
二つの机は蘭達と子供達で分かれている
みんなそれぞれ話に花を咲かせ笑顔で…
私は新一の言っていることが信じられなかった
A『っ…この中にスパイがいるなんて……信じない』
コナン「……そんなの、誰だって信じたくないさ……でもな」
新一が小さな手で私の肩を触る
こんな手になってしまったのは全て組織のせい
──私のせい
コナン「信じるのは今までやってきただろ?
けど、信じた奴を疑うのは誰だって辛い……それを乗り越えなきゃ、あそこで笑ってる奴らを見殺しにするのと同じだ」
A『……でも、でも…』
コナン「大丈夫、そんな心配すんなって。お前には安室さんが付いてるし、赤井さんだっているだろ?それに俺だっている」
キザっぽい笑顔は以前と変わらなくて
A『そう、だね……はは、後輩に励まされちゃった』
コナン「後輩もクソもねえだろ、今の状況じゃ」
A『……ごめん』
コナン「いやいや、せめてないって。取り敢えず、今はまだ【警告】……あの中、Aの家族の中にスパイがいるのは確実。警戒しとけよ」
A『うん……ありがとう。何だか新一には迷惑かけっぱなしだね』
コナン「ははっ、今更だろ?」
A『酷い』
キザっぽい笑顔は変わらない
私達の関係は変わらない
その事実が何より私を安心させたー
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りん - 続きが楽しみにしてます (2017年5月12日 19時) (レス) id: aa9084d7b6 (このIDを非表示/違反報告)
テンション異常者 - 早速更新ありがとうございます!なんか・・・もう、最高です。最高すぎます。お忙しいとは思いますが、更新頑張ってください!夜分遅くに失礼しました。 (2017年4月16日 1時) (レス) id: fc87d70acc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆかげ | 作成日時:2017年2月1日 22時