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私はあらんのことが好きだけど
向こうは何も思ってないんだろうな。
なんで一緒に寝るの
そう聞いたことがあったけど
1人だと寒いからって。
夏場は、別にいいじゃんとしか
言ってなかった
彼の言葉のどこにも
期待できるものは無くて
気を抜けばしんどくなっちゃいそう
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彼がぶーぶー言いながら
買ってきてくれたサラダを口に運ぶ。
すばやくトマトを入れてくるけど
本当にこの男は…
「ねえ今日どっか行こ」
温かいコーヒーに眼鏡を曇らせながら
彼はそう言う。
私の祖母も眼鏡を曇らせながら
うどん茹でてたなって
思い出すと笑いそうになる
「何笑ってんだか」
『どこ行くの?』
寒さで曇っていた眼鏡はすぐに
元に戻る
サラダをつつきながら考え込む彼を見ていると
私はあらんと一緒なら別に何でもいいよ と
うっかり口にしそうになる
「水族館?」
私の顔を覗き込む彼
少しの間
ふたりして "ベタ〜" と笑う
『いいよ。久しぶりに行きたい』
「よし決まり!」
水族館なんて何年ぶりだろ。
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作者名:さく | 作成日時:2018年1月15日 19時