大切な君へ（JW赤×JW緑）

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俺は一旦家に帰って色々とあの子を迎え入れる準備と嫁の遺品整理をした。

生まれる前から色々買ってはいたんやけど
食品系があらへん。

ミルクとかもないから急いで買い出しに行ったわ。


やっと、生まれた子を家に連れてきた。

家に着くまでずっと俺の顔を見てきたのは一旦何やったんやろか。


家には近くに住んでる嫁の兄貴にお留守番を頼んだ。

高校が保育科やったらしく
ためになる事を教えてくれた。

色々教えてもらったけど実践は当たり前やけど初めてやから、手伝ってくれることになった。

ホンマ有難かったわ。


知識はあっても実践とはまた違うくて
めちゃくちゃ失敗した。

ミルクの配分とか、お風呂の入れ方とか難しかった。

注意することがめちゃくちゃ多くてビビったわ。


それもまだ言葉は喋れへんから何かあったら泣く。

俺は可能性を一個一個確認しながら潰していくしかない。

どこかで泣き声で識別がつくみたいな話聞いたことあるけど、たぶん俺はできひん。



「そういえば、子供の名前決めたん？」



ある程度俺が慣れてきた頃、嫁の兄貴が言うてきた。

この日も俺を助けにきてくれた優しい人。

嫁が亡くなった今、もうほとんど他人と一緒やのに。


そんな兄貴の気持ちも受け取って
俺はこの子にある名前をつけた。



「智洋の”とも”をとって『友也』」



あの子みたいに優しい子になりますようにっていう思いも込めて。

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