風見裕也には妹がいる。【名探偵コナン】

No.7 ページ7

《Aside》
｢Aちゃん、決めた？｣
｢うん！私、一番人気の焼きスパゲッティにするー！｣
｢おっ！僕と一緒だよ。風見は？｣
｢俺も一緒です。｣
｢了解。注文しちゃうね｣
すみません、と店員さんに声をかけて、零くんは注文をすませた。

｢ねえ、零くん聞いて！｣
料理を待つ間、私は零くんとお喋りをした。零くんにも読んでほしいと思っていた本を紹介しようとしたのだが、偶然にも零くんはその本を既に読んでおり、感想に盛り上がった。その本を読んでいない裕也は完全に蚊帳の外だが、まあいいだろう。
｢それでね！そこで主人公が言ったセリフが...！｣
｢うんうん！あれは心に響いたな。｣
｢あとあのシーンが！｣
｢キャラの魅力を思いっきり詰め込んだシーンだったね。｣
お待たせしました、と声がかかって、お料理が届いた。美味しそう。
｢｢｢いただきます！｣｣｣


スパゲッティはとても美味しくて、私たちは黙々と食べた。裕也が食べ終わって、零くんが食べ終わって、そして、私も食べ終わった。
楽しい時間はもう終わり。零くんと次いつ会えるのかもわからない。急に、ほんのり寂しくなって、俯いた。

｢Aちゃん。｣
不意に零くんから声をかけられる。顔を上げた。零くんがちょっと真面目な顔で私を見ていた。
｢...なに？｣
｢僕の推理を聞いてくれないかな？｣

No.8→←No.6

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す