風見裕也には妹がいる。【名探偵コナン】

No.3 ページ3

そんなやりとりがあって、風見Aは今この部屋にいる。
｢ゆうや、もうでかけるの...？｣
くぁ、とあくびをして、くしくしと眠たそうな目をこするAは、控えめに言ってとても可愛い。
｢ああ｣
｢今日日曜日なのに？｣
｢やるべき事がたくさんあるからな。｣
｢ゆうや、お金ちょうだい？食費。お昼ご飯代。｣
｢無理だ。｣
｢なんで？｣
妹がむくれる。
｢前に母さんに聞いた。お前、前に食費としてもらったお金を本に費やして、何も食べなかったことあったんだろ？お前に任せるとまともな食事をしなさそうで心配だ。｣
｢...じゃあどうすればいいの？お金くれないなら何も買えないじゃん。｣
｢お前今日、昼に霞ヶ関まで来い。｣
｢え！？お昼ご飯を食べるためだけに霞ヶ関まで来いって？｣
｢いや、お昼は俺の昼休憩と合わせて一緒に食べよう。その後はカフェなんかで勉強でもしててくれ。それで、俺が帰る時に迎えにいくから一緒に帰ろう。｣
それでどうだ？と風見が聞くと、うーん...と妹は若干迷う素振りを見せてから、にぃっ、と悪そうに笑った。これは、なにか風見にとって良くないことを思いついた顔だ。口を開いたAが言った言葉はやっぱり風見を困らせた。

｢じゃあお昼、零くんも連れてきてよ！｣

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