ゼロと嘘と初恋と【名探偵コナン】

Nowじゅうご ページ43

〜Now〜
気になる存在ができた。ポアロにいたメガネの少年だ。この先、何か関わる気がする。
明日はバイトを入れていない。何をしよう。もう1度ポアロに行こうか。あの少年はいるかな。少年のことを探ろうか。零のことを探ろうか。それとも、私の本業における調査を進めようか。
そう言えば、バーボンのことが解決していない。これまでの『あの』組織のことを浚い直して、バーボンを探ろうか。いや、でも...。
彼曰く、彼は私の協力者になりうる存在らしい。情報はあればあるだけ使えるだろう。
今日はあの少年について探ることにした。

とりあえず外へ出てポアロの方へ向かおうかと思ったが、私はそこで思い出した。何故だろう。いつだっただろう。私はどこかで彼を見たことがあったのだ。あれは、そう。新聞。鈴木次郎吉。...怪盗キッド。
なるほど。彼は『キッドキラー』と呼ばれたあの少年だ。確か名前は...江戸川コナン―。
詳しく調べるために、私は外へ出るのを止めて部屋へ戻った。パソコンを起動させる。

江戸川コナン、小学1年生。学校は帝丹小学校。1年Ｂ組。クラスメイトが作った少年探偵団に所属している。そのメンバーは、小嶋元太、円谷光彦、吉田歩美、それからもう1人女の子。サッカーが得意。阿笠博士という人物とよく関わっている。
両親の情報はない。現在は毛利探偵事務所に居候している。

2時間、(多少法に触れつつ)調べてここまでの情報を手に入れた。『キッドキラー』と呼ばれるだけあり、なかなかに頭が切れるようだ。零との関わりも分かった。彼の住む毛利探偵事務所は喫茶ポアロの上の階にあるため、きっと常連として関わることがあるのだ。それから、零について、いや『安室透』について新たに分かったことがあった。それは、彼が『毛利小五郎の弟子』を公言している事だ。江戸川コナンと安室透は共に事件などで関わったことがあったのかもしれない。その中で江戸川コナンが安室透の真の姿に感づくことがあったのなら...先日の彼の態度は理解できる。

しかし普通に生活していてたとえ事件があったとしても、ただの頭のキレる少年がただの喫茶店員兼見習い探偵の正体など考えることがあるのだろうか。それとも、零の『他の顔』が関わっているのだろうか。

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