検索窓
今日:8 hit、昨日:1 hit、合計:16,071 hit

助けてくれた人 ページ29

貴「何言ってるんですか、、、私無理してませんよ?」



あくまでも平然を装う。



けど義勇さんは眉間にシワがどんどんよる。



私を抑える手に力が入って少し痛い。



冨岡「何故こんな事をしているんだ。」



貴「一応の為です。それに上弦の鬼に遭遇した時


私を喰べさせればいいんです。そうすれば、、、」



冨岡「もしもの為……自分を喰わせる?、、、


ふざけるなっ!!!!自分の命を粗末にするな!」



声を張り怒りをあげる義勇さんは初めて見た。今まであった人の中でも


とても怖いと思った。




貴「普通の鬼を殺せば何十人との命が助かります。


上限を倒せば、何百人との命が助かります。



そう思えば私の命など軽い物です。



そして私は、、、”早く死にたいんですよ”」




冨岡「?!」




貴「親を殺された日から私の刻は止まったまま。



幸せがとまってしまった瞬間。



死んでしまいたいと思った瞬間。



だけど”ある人”に助けられました。その人は自分に



強く生きろ。と言われました。ぎこちなく頭を撫でてくれる



大きな手がとても暖かくて、、、優しくて、、、。



ああ、この人の傍にいれば生きる意味が見つかるかもと思いました。



とっても大きい背中、大きな手が、暖かい、、、暖かくて、、、



とても優しい声。その人の名前は”冨岡義勇”」


冨岡「?!?!」




貴「だけど、貴方のそばに居ても自分の生きる意味がわかりませんでした。



あの時感じた恐怖しかなかった。あの恐怖が私から離れなかった。



けどやっぱり貴方がいたからもう少し頑張ろうと思いました。



それでもやっぱ自分の命に対して何も感じませんでした。



自分の心はあの時止まったたままで。心の奥底で死にたい


こんな苦しい思いしてまで生きたくない。そう思っています。



だけど無下に死のうとなんて余り思いません。



せめてでも自分の役割を果たして死ぬ。だから身体に毒を流してるんです。」



そう話終わったあと、私は起こされギュッと抱きしめられた。



冨岡「苦しい思いをして尚また自分の首を締める。


そんな姿俺は見たくない。そして謝って済まされることじゃない。



けど、あの時もっと早く来てやれなくて済まない。



もし早く来ていれば、お前は今も幸せな時間を過ごせていたかもしれない。」

生きる意味を与える→←その小さな体の背負う重み



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.2/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
19人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:フブキサクラ | 作成日時:2019年10月5日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。