愛想尽かしませんか? ページ14
あれから五ヶ月があった頃の事。
物ならばだいぶ見つめられるようになった。
いや、ほとんど見れる。けどやっぱし人間は見れない。
1分が限界だった。
貴「今日もよろしくお願いします^^」
──────────
鍛錬が始まり今日からは人に集中的に瞳を開ける事になった。
貴「っ、、、」
冨岡「まだだ、瞳を開けてろ。」
我慢していた恐怖の蓋が壊れそうな気がした。
ここから逃げだしたい。けど私は覚悟を決めたんだ。
義勇さんは、真っ直ぐ私を捉える。
冨岡「俺を見ろ。」
義勇さんは腕をぎゅっと掴んできた。
貴「ッ、、、見てます……よ?」
冨岡「”心”から俺を見ろ。」
貴「ッ、、、」
やはり気づいていた。私が見ていない事を。
冨岡「、、、今日はやめにする。」
貴「すいません。。。」
冨岡「今日はここに泊まっていくか?」
貴「え……」
冨岡「疲れただろう、それに連休の非番を貰っている。
お前もそうだろ、、、?」
貴「は、、、はい、ありがとうございます^^」
──────────
泊まらせて貰うことになったのでお礼に鮭大根を振舞った。
義勇さんはもっもっと食べている。
私も黙々とご飯を食べると
冨岡「どうした」
貴「え?」
冨岡「いつもなら話かけてくれるだろ」
貴「あっ、、、すいません。。。」
冨岡「いや、普通ならこちらが話を掛けなくてはいけないがな、、、
その、、、俺はお前の声を聴きながら飯を食うのが好きだからだ。」
この人は恥ずかしい事を平気で言うのかしら、、、。
不意にしてもキュンと来てしまった、、、。
貴「ふふっ……ありがとうございます^^では_______」
──────────
寝る前の事。
冨岡「何故布団を隣同士で並べている、、、」
貴「?、、、おかしかったですか?」
冨岡「は?」
貴「へっ?」
冨岡((お前には恥じるという心がないのか、
それとも俺を男と思ってないのか?))
『結局布団はそのままで寝る事になった。』
──────────
冨岡「そう言えば何故さっきは喋らなかったのだ」
貴「、、、、、、鍛錬は上手くいかないし義勇さんに
迷惑かけてしまってるのかもしれないって思って、、、
愛想尽かしませんか、、、?」
冨岡「そんなわけない。」
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作者名:フブキサクラ | 作成日時:2019年10月5日 16時