RAMPAGEのおっとりくん

20回に1回の光景 ページ28

山彰 side



あれは確か、ライブにに向けて通しリハをしていた時だった


『うぐッ！』


両手を勢いよく広げる場面で、バチンという音とAの呻き声
何事かと皆が動きを止めて見れば、俯いて鼻から口までを片手で覆っているAとその隣でパニック状態な海青の姿


陣「おい、どないした！？」

海青「俺の手があさの顔面にクリーンヒットしちゃいましたぁ！！！！A！ごめぇぇぇん！！！」

『※★◇○★◎〜』

北斗「え、なんて？？」

龍「大丈夫ですよ〜って言ってます」

健太「普通分かんなくない？」


しかし、一向に鼻から手を離そうとしないA
むっちゃ嫌な予感するんじゃが……
俺はツカツカと歩み寄り、Aの手を顔から剥ぎ取った


山彰「おめぇ、鼻血出とるじゃねぇか！！」

海青「うわぁぁー！！マジでごめんんん！！！！」


ドバドバ血を流すAの姿に大慌てしてる俺ら
しかし頼れるリーダーリキヤさんが冷静にティッシュを持ってきて対処を始めた


LIKIYA「ほら、これで抑えて。下向いて」

『ずびばぜん』

LIKIYA「もー、手で抑えてたから血塗れじゃん」

『ごべんなざい』

LIKIYA「隠しといてそっからどうするつもりだったの？服に着いたら取れにくいでしょ」

『あ"い…』


手を拭くために開いた右手は吐血したように鮮やかな血で塗れていた
どんだけの力でぶつかったんか…？
そんな血濡れの手に、うちのビビリーズ(翔吾、龍)が悲鳴をあげる


翔吾「うわぁぁ！急に見せんといてや！！！」

龍「ちょっと！心臓に悪いでしょぉ！！」

『ごべん』


結局、Aの鼻血が止まるまでリハは休憩。海青はずっと隣でごめんな〜と背中をさすっていた


山彰「海青、お前デカイんじゃけぇ気ぃつけろ」

海青「はい……すみませんでした……」

山彰「A、おめぇも海青に近づきすぎるの気ぃつけろ言よったじゃろ」

『あい、ずびばぜん。ぎおづげまず』


正座で俺の叱りを受けるデカコンビ
壱馬の後ろで海青と対になるように踊る事が多いAは昔から海青に近寄ってしまう癖があった
ったく……いつかはこうなるとは思っとったが…


ここから気をつけるようにはなったが、20回に1回程この光景は見られるようになった


山彰「またおめぇらやったんか！」

海青「Aごめんなぁぁぁぁ！！！」

『ごべんなざい。だぶん、ずっどなおんないでず』





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