検索窓
今日:9 hit、昨日:3 hit、合計:71,043 hit

ページ31

『……ねぇ、エリック?
キミはこれからどうするのかな?』


ビルの上から、何処かへ電話をしているエリックを見下ろしながら呟くA


『赤の王が彼をどうするのか……今回の物語の山場はそこかな』


影からエリックを見ている藤島に一瞬だけ視線を寄越すと、Aはその場から立ち去った






『こんばんは♪』

「な……誰だテメェ!」


Aは氷川組のアジトを訪れていた
隠れていれば良いものを、Aはそんな事をせずに堂々と挨拶をする


「ま、待てっ!そいつまさか…。
“ オーバーシア ” じゃねぇか…?」

『役者に覚えててもらえてただなんて光栄だね〜。嬉しいよ!』


無邪気そうな笑顔を浮かべて喜ぶAに、氷川組の者達は動揺を隠せない


『今日は舞台を観に来ただけだから、そんなに警戒しなくても良いよ?
余程の事がない限り、ボクは役者には手を出さないからさ』

「は…?何言ってんだ?」


すると、まるで計ったかのようなタイミングで誰かの靴音が響く

カツン、カツンと音が大きくなるにつれて、その人物の顔が見えてきた


尊「……よお。
俺に用事があったのはテメェらだな?」

『おぉ怖。流石は赤の王様だね。
ここに居たら怪我しちゃう』


Aは尊に気付かれないように、そっとその場を離れて現場を見つめた





尊「………おい、何やってんだ」


暫くして氷川組が再び潰されると、尊はAの方を睨む


『あれ、バレてたの?』

尊「……」

『まぁ良いや。
ボクはただ観てただけだよ』

尊「こんなんばっか見て、飽きないのか」

『ふふっ、捉え方は人それぞれだよ』


Aは否定も肯定もしなかった

すると、その返答が気に入らなかったのか、尊が怪訝そうな顔をする


『キミは早く行った方が良いんじゃない?
お仲間が待ってるんでしょ?
早く物語の結末を見せてほしいな♪』


そう言って何処かに立ち去ったAを何も言わずに見つめた尊はチッと舌打ちをすると、無言で歩き出した

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (42 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
86人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紅キ霧雨 - 遅くなりましたが、続編が出来ましたので、宜しければ続編も是非ご覧ください! (2018年11月9日 20時) (レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
紅キ霧雨 - つきのさん» ありがとうございます!!!そう言っていただけると凄く嬉しいです…!!亀更新ですが、今後もよろしくお願いします! (2018年11月4日 21時) (レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
つきの(プロフ) - 凄く設定とかもカッコよくて内容も面白くて最高です!これからも頑張って下さい! (2018年11月3日 17時) (レス) id: 862a65ff1a (このIDを非表示/違反報告)
紅キ霧雨 - 加藤都子さん» ありがとうございます!そう言ってもらえると嬉しいです! (2018年8月3日 20時) (レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
加藤都子(プロフ) - とっても面白かったです!!(*´∀`)♪更新楽しみにしています!!(*^^*) (2018年8月2日 7時) (レス) id: b24c338b00 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紅キ霧雨 | 作者ホームページ:ないっす  
作成日時:2018年7月4日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。