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多々良「Aって言うの?」

アンナ「……」コクリ


アンナが頷くと、多々良はそっか、と言って微笑んだ


多々良「宜しくね、Aちゃん。
あ、俺も自己紹介した方が良い?」

『いや、いらないよ。
吠無羅最弱の幹部、十束多々良でしょ?』

多々良「本当に何でも知ってるんだね!」

『当然。キミは重要な役者の一人だ。
モブはまだしも、ちゃんと名前がある役者を覚えないなんて、物語を作った人に失礼だからね』


そう呟くAの目が何を見ているのかは、多々良とアンナには分からない

けれど、決して双方のクランの戦いから目を離している訳ではないという事だけは分かった


『そうそう、ボクの観てきた物語はどうだったかな?』

アンナ「……分からない」

『そっか』

多々良「え?」


多々良は不思議そうにした

分からないと答えたアンナも、多々良と同じように首を傾げていた

感想を求められて「分からない」と答えたのだから、「どうして?」くらいは聞かれると思っていたのに、Aの口から出た言葉はたった三文字

それも、特に理由を求める言葉ではなく、ただ単にその答えに同意する言葉


多々良「どうしてとか聞かないの?」

『それもまた、物語だよ。
さ、ボクはもう行くね』


その言葉に多々良が争っていた方に視線を向けると、戦いは終わっていた

アンナはビー玉を覗くと、多々良を見る


アンナ「ミコトが呼んでる」

多々良「そっか、なら行かないとね。
あ、でもちょっと待って」


多々良はAを呼び止めた

Aは振り向かなかったが、多々良は構わずに問い掛ける


多々良「君はいつから傍観者になったの?」

『………じゃあね、二人とも』


Aは何も言わず、その場から去った

吠無羅→←・



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紅キ霧雨 - 遅くなりましたが、続編が出来ましたので、宜しければ続編も是非ご覧ください! (2018年11月9日 20時) (レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
紅キ霧雨 - つきのさん» ありがとうございます!!!そう言っていただけると凄く嬉しいです…!!亀更新ですが、今後もよろしくお願いします! (2018年11月4日 21時) (レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
つきの(プロフ) - 凄く設定とかもカッコよくて内容も面白くて最高です!これからも頑張って下さい! (2018年11月3日 17時) (レス) id: 862a65ff1a (このIDを非表示/違反報告)
紅キ霧雨 - 加藤都子さん» ありがとうございます!そう言ってもらえると嬉しいです! (2018年8月3日 20時) (レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
加藤都子(プロフ) - とっても面白かったです!!(*´∀`)♪更新楽しみにしています!!(*^^*) (2018年8月2日 7時) (レス) id: b24c338b00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅キ霧雨 | 作者ホームページ:ないっす  
作成日時:2018年7月4日 1時

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