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暫く歩いていると、不意に何かを抱えて走る女性とすれ違い、そしてそれを追い掛ける女の人ともすれ違った
ほんの一瞬だったので私は何も見えなかったが、Aは女性の持っているものが見えたらしく、興味深そうにして女性の後をついていった
Aは先回りして、先程の何かを抱えた女性の状況を見守るように、近くの街灯の上に立って見下ろした
『あれは……赤ん坊かな？
……あぁ、そういう事か』
すると、赤ん坊を抱えた女性が追い掛けていた女の人を殺し、家に入った
Aはピョンと飛び降りると、開いていた家の窓から中の様子を伺う
男性「あぁ、お帰り……っ！？それは…」
女性「ふふ、可愛いでしょう？」
男性はとても悲しい顔をすると、女性を宥めるように優しく、けれど苦しそうに言った
男性「……良いかい？僕達の子供はもう既に、この世にはいないんだよ。
その子達は、本当のお母さんの元へ返してあげなさい」
女性「……っ！！！」
女性は目を見開き、そして絶望したような顔をしてうつ向いた
恐らく、出産に失敗してしまったのだろう
女性は双子の赤ん坊を抱きしめ、そして膝から崩れ落ちて泣いた
『………いつか真実がその牙と爪で私自身を引き裂いても…』
Aは流れている曲に合わせて、歌を紡いでいく
『その暖かい優しい果実を、どうしても欲しかったの＿＿……』
男性「大丈夫。今ならまだやり直せる」
女性「無理よ、だってもう……」
Aが視線をずらした先には、一人の女の人の亡骸があった
Aは亡骸に近寄り、傍らに落ちていた籠を拾い上げる
『……あの子達は、本当の母親と会話をすることも出来ないまま、育っていく事になるんだね』
そう呟くAの手には、ミルクの満ちた小さな硝子の小瓶が握られていた
『シリアスな展開……うん、悪くないね』
Aは小さく笑うと、小瓶を元に戻して去っていった
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紅キ霧雨 - 遅くなりましたが、続編が出来ましたので、宜しければ続編も是非ご覧ください！ (2018年11月9日 20時) (
レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
紅キ霧雨 - つきのさん» ありがとうございます！！！そう言っていただけると凄く嬉しいです…！！亀更新ですが、今後もよろしくお願いします！ (2018年11月4日 21時) (レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
つきの(プロフ) - 凄く設定とかもカッコよくて内容も面白くて最高です！これからも頑張って下さい！ (2018年11月3日 17時) (レス) id: 862a65ff1a (このIDを非表示/違反報告)
紅キ霧雨 - 加藤都子さん» ありがとうございます！そう言ってもらえると嬉しいです！ (2018年8月3日 20時) (レス) id: 68e7808bec (このIDを非表示/違反報告)
加藤都子(プロフ) - とっても面白かったです！！(*´∀`)♪更新楽しみにしています！！(*^^*) (2018年8月2日 7時) (レス) id: b24c338b00 (このIDを非表示/違反報告)
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