E.M.P.T.Y 【JK】

ｰｰ another side ｰｰ ページ36

ｰｰ another side ｰｰ



.





少し前までは、真面目でしっかり者で優しくて
誰からも好かれるような魅力的な人だった。









そんなユラが変わり始めたのはある日の社員食堂で、突然早退した時からだと思う。









突然のことに私と課長はもちろん心配だったけど、特に問い詰めることもしなかった。









.









ユラは元々スタイルがよかったけど
最近はさらに痩せてきた気がする。



心配性な私だから、ちょっとの変化で心配になってしまうのもあると思うけど…









.








.









MN｢最近ちゃんと眠れてる？｣






『昨日は残業もあるけど、夜更かししちゃって笑』









.








ユラはいつも元気そうだったし
クマをつくって来ることなんてたぶん今まで無かったのに…









.







ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ









.








いろんなことがあって、私は今までよりユラを注意深く見るようになっていた。





それで今日、お節介だとは思いながらもユラを家まで送ることにしたんだけど…









.









.









.









.









『しつこい』









.









MN｢…え｣









『早く帰ってくれる？』









『2人でいたいから』









.









.









今日のユラは特におかしくて、誰もいない方に向かって話したり、急に道路に飛び出したりした。





家に近くなるにつれて口調が荒くなって
ユラがユラじゃないみたい







それで怖くなって、不安が拭えないまま駅に向かったんだけど。









.









.









.









MN｢…やっぱりおかしいよ｣









.









見るからにおかしい親友をおいて帰るなんて私にはできない。









.









駅へ向かっていたのを、またユラの家の方へ歩き始めた時だった。









.









.









.









.









『…ジョングク君』









.









『ねぇ待って』









.









.









.









.









MN｢……え、ユラ…？｣









.









.









.









.







交差点の真ん中に立つユラに向かう猛スピードの車。







私は目を背けることも出来なかった









.









.









.









轢かれる瞬間まで浮かべたあの笑顔









きっと私は一生忘れられない





.

ｰｰ JK side ｰｰ→←ーーーー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す