ドラコマルフォイ２ (ページ15)

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ルシウス：ドラコと一緒の寮のAだ。

一瞬、広間が沈黙に包まれ、私の方に視線が集まる。

一気に緊張した。

ルシウス：みなさんにご挨拶を。

私は震える体を一生懸命支えながら

一歩、一歩ふんばった。

階段をのぼる途中で、ドラコと目が合った。

ドラコは微笑んで目線を下に向けた。

…泣きそうな顔しやがって。

抱きしめたくなるだろ。

そう思ったが、我慢をして

Aの後ろ姿を見つめる。

A：こ、こんにちは。

全員がこちらに注目してみている人もいれば

なにかこそこそと話している者もいた。

　初めまして。Aです。

　ドラコさんの友人でこの冬休みお世話になることになりました。

　
　よろしくお願いします。

私は深いお辞儀をしてぎこちなく後ろを向く。

少しの沈黙からのぎこちない拍手をされる。

ドラコが手を伸ばす。

私はドラコのそばへ近づいて無意識にその手を取る。

ドラコの手は私にちょうどいいほど冷たく

ぬくもりを感じた。