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「そんなに痛いの？」
突然だった。
「え、
……勝利？」
目の前に居たのは、勝利だった。
あーあーこんなに飛ばしちゃって、って小言を言って、私のバッグを拾ってくれる。
「勝利、あたし、ごめん。
自分勝手であたし勝利のことなんも、考えてなくて」
頭が真っ白になって、ありがとうも言わずにあたしは謝った。
謝るしかわかんなかった。
「ほんとごめん。あたし、勝利と居る資格なんてないってわかってるし、謝ったってなんにもならないけど
でもごめんっていうしか今何も出来なくて、だから」
「やめて」
「……ごめん」
勝利の表情がわかんなかった。見えなかった。見たくなかった。
「ねえ、いつも通りがいいよ俺」
なのに勝利は、あたしの目線に合わせてしゃがんでくれた。
あたしの涙を、拭ってくれた。
やっと見えた勝利の顔は、笑ってた。
優しくて、暖かかった。
「でも、このままいつも通りになんてあたし、無理だよ。
申し訳なさすぎる」
「じゃあ条件出す。それでいつも通り、いい？」
今度は意地悪く笑って、勝利は人差し指を立てた。一つ、ということなんだろう。
「Aは俺に幸せになってほしいんでしょ？」
「うん」
「じゃあそのためにはさ、
自分が犠牲になってもいいの？」
「うん…」
何を言われるんだろう。
不安しかない。隣のクラスの子を紹介してとか？
こんな状況であってもまだ、勝利の口から事実がわかるのが少しやだななんて思ってしまう。
あたしの不安をよそに、勝利は口を開いた。
どことなく真剣な顔つきだった。
「Aの大嫌いなやつと、付き合ってよ」
嘘、ねえまさか、
あたしが？
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南 - 続き楽しみです。更新頑張ってください。 (2017年4月20日 11時) (
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作者名：Mチャワン:| | 作成日時：2017年4月19日 21時
