【暗殺教室】え、暗殺ってどういうこと！？【トリップ】 (ページ18)

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まるで恋する乙女のようにページ18

外に出るとまだ少し冬の寒さを残した風が吹き抜けていった

「Aさんの家ってどこ？」
「ん？ここを出て西にずーっと行ったところ。結構遠いよ」
「へー、じゃあ送ってくよ」
「え、いいよいいよ大通り通ってくし」

いくらなんでもれはも申し訳なさすぎる
事実私の家は学校よりは遠いものの帰り道は人の多い道を行くので割と安全なのだ

「うーん、それなら俺が勝手についてく。それなら問題無いよね？」
「あー…本当に遠いからね！」

さすが委員長、送っていく理由もソツがない
申し出てくれたとはいえ男子と一緒に帰るなんて今まで、もちろん前世でもなかった

(どうする…どうする！？)

頭に浮かぶのは前世で読んだ恋愛小説
男女で帰ると何かしら恋愛的なハプニングが起こっていたけどあれは恋人同士だったわけで
なら、恋人同士ではない私達はどうなるのか

「そう言えばAさんってさ」
「え、あ、なに？」

いくらなんでもかみすぎだろうに
もつれる舌を叱咤しながらなんとか答える

「カルマ君とは仲良さげだったよね、どんな関係なのかなって気になって」

こんな事聞かれても困るよね～
照れたように笑う磯貝君だけどそんなことならいくらでも話すのに

「カルマとは幼なじみだよ」

と、口を開けば出てくるのは愚痴とも賞賛とも取れないカルマとの失敗談だったり思い出話だったり

「思えば私、カルマにイジメられてしかいないんじゃ…」

顔に落書きされたり、分からない所では置き去りにされたり

「ははは…でもカルマ君はAさんのことが本当に好きなんだよね」
「ふっ…どこを聞いたらそうなるのよ磯貝君。カルマはね、私はイジることを生きがいとしてるの…」

アイツが私をいじめてるときの顔と言ったら…

「っと、そろそろ着くね」

磯貝君とは一度ゆっくり話したかったし、こんな形ではあったけど仲良くなれて良かった

「それじゃ！今日はありがとね！！」
「あぁ…うん！また明日ね！」

(わ！カルマなんでいるのさ！！)
(危機感ゼロのAに一言言いたくて)
(カルマ君って好きな子程いじめたくなるタイプなんだろうなー…)