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佐久間side
そんなことを考えながら彼女をベットに下ろす。
熱が少しでも逃げるように扇風機を回して、
彼女のおでこに濡れタオルを置いた。
…それにしても、あの虚ろな目、。
俺を見つめる何も宿してないAの目は、
まるで高校生の時の彼女を見ているようだった。
少し違うのは、
理由こそ話してくれなかったけど、
あの時は佐久間を頼ってくれたってこと。
苦しそうなAをそっと抱き締めると
俺の胸で声をあげて泣いた。
なのに、さっきはどう考えてもそれを隠そうとしてて、
昔は頼ってくれたのに、
なんで佐久間を頼ってくれないの…、
昔はなんでも話してくれてたのに、。
いったい、…あの頃と何が違うんだろう。
俺よりもっと心強い相手でもできた、？
…なんだよそれ、。
なんて勝手な思考を巡らせつつ、頭のタオルを取り替えながらだんだん彼女の熱がひいてきたころ。
((〜♪〜〜♪
着メロが室内に響き渡る。
こんな時間に…誰？
ディスプレイに表示されたのは雫の名前。
…え？、今は照と一緒のはずじゃ、？
俺はAを引き取ったけど、泣き喚く雫を連れて帰ったのは照で、弱ってた彼女にずっとつきっきりのはず。
［…もしもし？］
［…っひっく、さく、ま、っ、］
…泣いてる、？
［どうしたの、照は？］
［いないっ、ねるまで、いっしょだったのに、めがさめたら、いないの、っ、］
ったく、照は何考えてんだよ、
［さくま、っ、はやく、きて、っ、］
［…うぅっ、さく、ま、っ、］
泣きながら俺の名前を呼ぶ雫は、
お昼の会議室での様子考えると一人にしておける精神状態ではないのは電話越しでもわかって、
でも、やっぱり後ろ髪を引くのは、
苦しそうにベットの上に横たわるA。
そんな顔を見るとむしろ雫より側にいてやらなきゃいけない気がした。
でも…
［…さくま、じゃないと、やだ、っ、］
なんて一言を言われたしまえば、
雫が熱を出したあの日を思い出して、
急いで上着を羽織る。
［…すぐいく。］
Aが苦しい顔してわけも、
流れた一滴の涙の粒も、
"ごめんね"の意味も、
彼女の俺に対する気持ちのように、
全ていつも通り見なかったことにした。
そして、朝まで戻ってきたら大丈夫。なんて最後に言い訳を落として部屋を後にする。
今思えばこれがAの最後に出したsosだったんだね。
なのに、俺は… 俺は…っ、ごめん、、。
.
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真由(プロフ) - 更新再開してくださって嬉しいです！！めっちゃ楽しみにしてます！無理しないでいいのでゆっくり待ってます！ (2022年5月16日 10時) (
レス) @page50 id: db608c2c8e (このIDを非表示/違反報告)
あんぱん(プロフ) - 更新再開してくださって本当に本当に嬉しいです！！続きが読めることが幸せでしかないです。これからも作者さんのペースで頑張ってください！ (2022年5月16日 4時) (レス) @page50 id: cf1a17e7dd (このIDを非表示/違反報告)
イブ(プロフ) - 更新ありがとうございます。又楽しみに待ってます。 (2022年5月15日 9時) (レス) @page49 id: d7ecb85cf0 (このIDを非表示/違反報告)
音彩(プロフ) - 更新して頂き有難うございます！私が１番楽しみにしている作品なので、また物語が進んで嬉しいです！お忙しいのかと思いますが、少しずつでいいのでいつか完結してこの物語を読み切る日を楽しみにしています！応援しています！ (2022年5月14日 23時) (レス) @page49 id: 81d02fafe5 (このIDを非表示/違反報告)
kaaa54(プロフ) - 一気に読んでしまいました・・・更新楽しみにしています (2022年4月15日 21時) (レス) @page48 id: fc5b39cb10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くまくん
| 作成日時：2021年10月2日 9時
