【REBORN】ヴァリアーボスの義妹は夢がない（？） (ページ6)

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再会と疑問ページ6

ｰXANXUS sideｰ

ス｢う"ぉぉぉぉお"い"！クソボs───

仕事に飽き、テキーラを飲んでいると騒々しい大声とともにノックもなしにカス鮫が入ってきたので、手に持っていたグラスを投げた。

…見事カス鮫の頭部に当たった。

ス｢クソボスぅ"…てめぇ"な"にしやがる!!!!｣
X｢るせぇ…ノックぐらいしろカスが｣

爆音とも呼べるほどの声量で喚くカス鮫の反論を跳ね返していると、ふと腕に目が入った。

胸に何か抱いている…しかしそこだけ妙にぼんやりとしていてわからない。

何だあれは…

意識を集中させて見てみるとそれはマーモンと色違いのおしゃぶりを提げた赤ん坊だった。

…更に言うと、見覚えがあり過ぎる人物だ。

X｢……シェンサか？｣
貴｢んー？…あ、兄ちゃん｣

驚きのあまり目を見開く俺と対象的に、何ともないように赤ん坊もといAは俺を見て言った。

X｢今までどこに行ってた…｣
貴｢隠れんぼ！｣
X｢どこを探してもいなかったそうじゃねぇか｣
貴｢ずっとお城の中を歩いてたの｣
X｢嘘を言うんじゃねぇ…｣

大体、マーモンの念写を妨害してまで行う隠れんぼとはどれだけ高難度な隠れんぼをしていたんだ…………

貴｢それに私、もうAじゃない。

夢のアルコバレーノ"インクシェンサ"｣

ス｢あ"ぁ"？インクシェンサ？｣

Incoscienza……？

しかも夢のアルコバレーノだと…？

そもそも夢の属性が何であるのかよくわかっていない。

夢の属性は存在こそ確認されたものの、未だ解明されていない謎多き属性。

炎の色がどんなものかも、知らない奴らの方が多い。

そんな属性のアルコバレーノに選ばれた、A……

なぜAが選ばれたんだ…

そもそもAの属性は大空と雲の2つだったはずだ…なぜ夢の属性が現れたのか。

赤ん坊になってしまった妹の頬を摘みながらぐるぐると思考を巡らしていると、トントンとノックが響き、藍色のおしゃぶりを持つ赤ん坊が入ってきた。

マ｢ボス、入るよ…

……"インクシェンサ"じゃないか、ついに見つかったのかい？｣

貴｢？……あ、マーモン！

うん、見つかっちゃった！｣

マーモンの平然とした言葉に、Aもといインクシェンサは貼り付けた笑顔を浮かべたまま、表情に合わないほど無邪気に答えていた。