【REBORN】ヴァリアーボスの義妹は夢がない（？） (ページ11)

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変化ページ11

ｰXANXUS sideｰ

マーモンが説明をし終えると今度はカス鮫が首を捻っていた。

ス｢炎のせいでこうなっちまったのは分かったが…此奴の存在感の薄さは何なんだ？
元々此奴はそこまで存在感のねぇ奴じゃなかっただろ｣

マ｢…インクシェンサ、僕が話せるのはここまでだ。あとは自分で説明できるね？｣

貴｢分かった！説明する｣

いつの間にか俺の腕から抜け出し、カス鮫の肩に乗っていたインクシェンサは周りを見渡す。

…これがいつぞや門外顧問のカス野郎が言っていた反抗期という奴か←

貴｢炎が私を護ってくれているからだよ！｣

ス｢……どういうことだぁ？｣

ル｢Aちゃんの炎がAちゃんの存在感を制御している、てことじゃない？｣

貴｢そう。だから皆と何度すれ違っても、誰も気付かない。｣

人間好きな妹にとって、それがどれだけ辛い事かなんてのは安易に想像がついた。
ただでさえ"暗殺部隊ヴァリアー首領の義妹"、その肩書きだけで警戒されていた…それに加えて幹部にも気付かれないとなるとショックはデカかったはずだ…

それでも、他人を愛さずにはいられないのがコイツの性格なのだが…

貴｢でも心配しないで？私、この姿になって強くなったの。

もう寂しくもないし、辛くもない。何を言われたって平気…だって何とも思わないもの！｣

貼り付けたような、それでいて無邪気な笑顔でそう言う妹に、昔の姿を知る奴らが少なからず衝撃を受けたのは間違いなかった。

X｢おい、A…｣

貴｢？何、兄ちゃん｣

俺と同じ紅で、無感情な瞳が俺の方を見る。

X｢てめぇ…

今も人が好きか…？｣

裏の人間だからと、表の奴らと"普通"の関わりができなかったとしても人を愛さずにはいられず、嫌われていたとしても人を憎む事もしなかった、優しいA
しかし…

貴｢わかんない。｣

あまりにも平然に分からないと答える妹に対し、

てめぇは俺が凍ってる8年の間に何があったんだ…？

そう聞きたかったが、聞けなかった…