ラヴ・ポイズンミント 〈Yuto.N〉

（４） ページ5

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なんて憂鬱な朝なんだろう。







『...行ってきます、』





誰もいない家にボソリと呟いて家を出る


寂しいけど、慣れたから別になんとも思わない







いつものように耳にイヤホンを付けて、曲を決めて、

流そうとした。







？「...あぁ、Aちゃん！
よかったぁ、」




隣の家の扉がガラッと開き、出てきたのは裕翔のママの
雪さん





『わ、雪さん！どうしたんですかー？』





雪さんは美しすぎるその顔を困らせてへへ、と笑った


いや、どう見ても40代には見えない。





雪「裕翔がさぁ、面談の紙忘れちゃったみたいで....

...よかったら、裕翔に届けてくれないかな？」





忘れ物とか、嘘でしょ。。



しかも面談の手紙よ？！


....でも雪さんのお願い、ましてや手紙の提出は今日まで





『....はい、届けますね！』



私に"YES"以外の選択肢はなかった。






雪さんは私に「ありがとう」と言うと家の中へと戻って行った


...そっか、雪さんは私と裕翔の関係、知らないのか






『...ってことは、話さなきゃいけないのか。

いや、普通に机の上に置いておくって手もあるよね。

....それはそれで気持ち悪いな、』





なんて考えながらトボトボと通学路を歩く




今日はなんだか朝から憂鬱すぎる

お陰で、私の足は鉛のように重い








？「....やっべ、忘れ物した！」




私が曲がり角を曲がろうとした瞬間、そんな声が聞こえ
共に猛ダッシュする足音まで聞こえた







ドンっ





『....ぬわっ、！』




？「....うおっ！」






全身にズシンと痛みが走る........ん？



てかさ、私『ぬわっ、』ってどこから声出してんのよ




ん？あれ、




『痛く、ない。』



待って、もしかしてさ.....




恐る恐る下を見てみると、見事に私の下敷きになってる
男の人が居た。






『わ！あの、すいませ....っ、』


マジですか。



朝から嫌な予感してたのって、まさかこのせい？






？「.....痛って、」





私の下には、痛そうにヒジをさする裕翔が居た。

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