ラヴ・ポイズンミント 〈Yuto.N〉

（３） ページ21

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その日から１週間後、いよいよ文化祭の準備が始まった。





私は実行委員だから、美術部と一緒になってたくさん働かなくてはいけない







『...大ちゃーん、ちょっとヘルプ！』





そう言えばダッシュで向かってくる男、有岡大貴





大貴「お、どーした？」






『あのさ、看板用に使うピンクのペンキ取ってきてくれないかな？』






大貴「ん、おけ！行ってくるなり〜！」




サボれると思ったのか、ルンルン気分で倉庫まで向かっていった。







？「...子供だなぁ、大ちゃん。」




私の隣で呆れたように笑う知念くん


...うわ、睫毛長い。






侑李「...そんな見られると恥ずかしいんだけど。。」






『...あっ、ごめん、』




焦ったように謝る私に知念くんは「いや、別に良いんだけど」と付け足した






侑李「あ、それより、あっち手伝ってあげて。
こっちはヒカと新木さんにやってもらお。」






『....えっと、知念くんもしかして』





恐る恐る聞けば、知念くんは口角をクイッとあげて微笑んだ





侑李「...わかりやすいもん、ヒカは特にね。」






知念くんって、カン鋭いんだね、、。






侑李「ヒカ〜、あのさ僕とAちゃん向こうの衣装合わせ行ってくるから、こっち頼んでもいいかな？」






光「おー、分かったぁ。いってら！」





光は細長い手をヒラヒラと降って笑った。

....なんか可愛い、赤ちゃんみたい






知念くんは私の手を引いて教室の奥へ進むと、しゃがんで装飾を作ってる優子に声を掛けた





侑李「新木さん、」





優子「ん？.....あ、知念くん。」





侑李「向こうでヒカが1人なんだよね。
もし良かったら、新木さんに手伝ってあげてほしいんだけど...。

...ほら、新木さんセンス良いし！」






優子「...うん！わかった！
ありがとね、知念くん。」




そう言うと優子は光の所へ行った。






光「んぇ！なに、なんで新木がいんの！？」





優子「なんでって、頼まれたの。

ほら、やおちゃん口より手を動かして。」




そんな２人の姿を見ながら知念くんに話しかける





『すごいね、知念くん。』





侑李「そうでもないよ。
ただ、必死なヒカがなんか可愛くてさ。」





知念くんの光を見つめる瞳は凄く優しかった





侑李「よし、僕らは少し休憩しよう。
疲れちゃったもん」





『...ふふ、そうだね。』




私達は誰にも見つからないように、コソコソと教室から抜け出した。

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