ｵｽ岡くんにご注意を。

じゅうに ページ12

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『おじゃまします…。』






そう小さく呟いて、家の中へと足を踏み入れる。








１週間ぶりの大貴くんちの匂い。







ふわっと香る甘い匂いは､大貴くんそのものを表しているように感じる。









大貴 ｢あ､オレンジジュースしかなかったわ。

オレンジでもいい？｣









『うん！ありがとう。』









大貴 ｢ほい、どーぞ。｣






コップに入ったオレンジジュースをぐびっと飲む。









でも私には他に気になることがあって…









大貴 ｢…あー､こいつ侑李。甥っ子。｣








『可愛い。。』






私の正面にちょこんと座る小さな男の子。








侑李 ｢……ちねん､､ゆうり。。｣









大貴 ｢ごめんね、Aちゃん。

こいつ､人見知り酷くてさ〜笑｣









侑李くんは私を伺うようにちらちらとみる。








『私は山田Aです。よろしくね？ 』








そういい､侑李くんの小さな手をぎゅっと握った。









ﾋﾟｺﾝ




大貴 ｢…やべ！！｣





聞き覚えのある､LINEの着信音がなり､大貴くんの声が響いた。








『どーしたの？』








大貴 ｢今から伊野ちゃんが､うちに来るって！


…ごめんね、Aちゃん。｣








『ううん､気にしないで！』






もともと伊野尾さんと大貴くん3人で飲んだのがきっかけだもんね。





伊野尾さんがいないと始まらないよね。









侑李 ｢…いのちゃん…くる？｣








大貴 ｢よかったな。侑李。



伊野ちゃん､ふつーの水ないとうっせーから買ってくるわ笑


Aちゃん侑李と留守番お願い！｣









『はーい！

行ってらっしゃい。大貴くん』









私がそう言うと大貴くんは耳まで真っ赤にして早足で出ていった。









侑李 ｢…Aちゃん…。｣









『…侑李くん､どうしたの？』







侑李くんはモジモジと恥ずかしそうにしてこういった。









侑李 ｢大ちゃんね､Aちゃんのことだいすきなんだよ。



ずっとね…名前言ってるの。




…だから僕､､Aちゃんのお名前すぐにわかったよ。｣









侑李くんの小さな口からでた衝撃的な言葉。｡









『…ふふ､そっか。

じゃあ､私は侑李くんにお名前紹介しなくてもよかったんだね。笑』









侑李 ｢…うん。


でも確認のために聞いておかないとダメだから…。｣






私は侑李くんをぎゅっと抱きしめ､二人して二ヒヒと笑いあった。

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