俺を恨む君へ‐２‐【カ○○○】【男主】

５６話 ページ27

「…誰も見てねえよな」


自室に戻り、別のパーカーをクローゼットから引っ張り出す。
ふと、壁に元々掛かっていた鏡が目に入る。

おかしな話だが、自分の姿を鏡で目にするのは久しぶりだ。
風呂でもさっさとパーカー羽織って見ないようにしてるのに、ここで見るなんてな。



俺の顔なんて、別に他人からしてみればなんて変なもんじゃない。
普通にどこにでも居そうな、変哲の無い顔。



けれど、俺は自分の顔が、というより表情が嫌いだった。
いつでもヘラヘラしていて、掴みどころが無い。
そんな顔をしているくらいだったら明るく過ごせばいいのに、
それなのに、俺は………―――





「俺って、都合よすぎだろ……」




自分で【記憶を消した】癖に、覚えててほしいなんて思っている自分が嫌だ。
それで助かっているのに、こんな能力無かったら、なんて思ってる自分が嫌だ。






「ごめん、ごめん、シンタロー、アヤノ……」




・・・・・・・・・
あれ、気付けば評価が２０票入っている感動()
そしてこんなにグダグダ書いていたらそろそろ続編に行く…

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