俺を恨む君へ‐２‐【カ○○○】【男主】 (ページ2)

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３１話ページ2

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ｼﾝ｢じゃあ、これで。もうついて来ないで……」
「おいおい非情かよお前！待て待て可哀想だろぉおお！！」

しびれを切らしたのか歩み出そうとするシンタローを説得に掛かる。
つい可哀想と言ってしまった……

ﾊﾙ「じゅ、ジュース飲む！？」

唖然とするシンタロー。
あぁ、成程。確かにすぐそこを飲み物販売の売り子の女子生徒が歩いている。
でも確かシンタロー甘いのあんま飲まなかったような……

ｼﾝ｢い、いや、オレ甘いの得意じゃないし、飲まな……」

ﾊﾙ「お願い、一本だけ！喉も乾いてるでしょ！？あれだけ素晴らしい戦いのあとだもん、きっとジュースもおいしいよ！！ほら、一緒に飲もう！？隣の子も！ね！？」

かつて俺はここまでゴリ押しで奢ろうとする人を見たことがあっただろうか。
もうシンタローに至っては恐怖のあまり俺の服の裾を握りしめている。
周囲の人も必死の男子生徒の説得に足を止める。
売り子と女子生徒は、何とも能天気な様子で「あの、三本でいいですか？」と営業スマイルで聞いてきた。

ﾊﾙ「はい！三本でいいです！ね！？」

「ちょ、俺は喉乾いてないですよ！？」
ﾊﾙ「いいよいいよ！二人だけ飲むって言うのも変だし！」

だったら自分で払おうと言おうとしたが既に払い終わった後だったらしく、既に某黒い炭酸飲料を手にしていた。
シンタローが暫く何か言いたげに口を開く。

「ああ……もう、いいんじゃね？いいじゃん。な？」

ｼﾝ｢……はあ…わあったよ。飲めばいいんですね、飲めば」

ついに折れたらしく、自暴自棄にそう吐き出した。
ぱあっと明るくなる男子生徒の顔。
始終おっとりした売り子さんが「はい、まいどありです～！」と笑顔を浮かべ、周囲の人も流れ的なもので拍手をし始めた……

時に男子生徒さんや

……あんたその標本届けに来たんじゃねえのかよ

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