俺を恨む君へ【カ○○○】【男主】

２２話 ページ24

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ｼﾝ｢…遅い」

「ま、まぁまぁ…女子の遅刻はあるあるだろ」



イライラしているオレをすかさずAが宥める。
あるあるだと？お前は女子を待ったことがあるのか……何か腹立つな。



文化祭当日、俺達は学校の校門前で待っていた。
しかし、待ち合わせ時間を指定してきたアヤノが１０分経っても来る気配がない。
お陰でオレは貧乏ゆすりをしている目つきの悪いやつとして周囲の人をドン引かせている始末だ。
もういい加減我慢の限界なんだが……


オレは、オレの顔色を窺っていたAの手を掴んだ。


ｼﾝ「もういい。先行っちまおうぜ」
「え、いや、は！？ちょおい待て待て待てええええい」

問答無用で進み始めるオレを引き留める。
オレはさっさと行ってさっさと帰りたいんだが。



「も、もうちょっと待ってみようぜ！言いだした本人が居ないとか本末転倒だし…
ほら、そのうちの其処らから来るか…来たな」


Aの差した指の先に現れる特徴的なマフラーを揺らしながら現れるセーラー服。
やっとか。




ｼﾝ「遅いぞ」


ｱﾔ｢ご、ごめんねシンタロー、A！」




危なっかしく駆けてくるアヤノを確認するともういいだろうとAの腕を強く引いた。
コケそうになりながらも素早く体制を整えるところは流石だ。




「わあったわあった！お前、もうちょーっと愛想よくしろよ、な？」

ｼﾝ「むりげ」




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