俺を恨む君へ【カ○○○】【男主】

９話 ページ11

台所に走るも、冷蔵庫は空っぽ。
それもそうか。コノハの食欲は群を抜けている。


普段ならその程度で済まされるが、今はそうもいかない。




　 『友人』の死活問題なのだから。




唯一あったのはスポーツドリンク程度。
もう、これでもいい。

買いに行こうとかそういうのは思いつかなかった。
今は何故か、彼奴から離れたくなかった。






ｼﾝ｢ッA、A…！」



口に付けるも、グッタリと力の抜けた唇にスポーツドリンクがきちんと流し込まれることは無い。
全て唇の端から零れ落ちていく。


これはあれなのか。あれなのかよ






『口移し』パターンなのかよ





こういう時だけまともに物事を捉えるオレの頭。我ながら嫌になる。
でも、これ以外今のオレの頭では考え付かなかった。

誰も見てない、誰も見てない……






スポーツドリンクを口に含み、Aの口に顔を近付け――――――









「………っ…しんた、ろ……？」





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