永瀬くんは同級生 Ren.N (ページ22)

今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:25,972 hit

episode22 ページ22

・

やっとドラマの宣伝をする番組のオファーが来た。

撮影はクランクアップ直前、

永瀬くんとのお仕事も減る頃だった。

廉「頑張れ、応援してる！」

体育祭、真っ最中だ。

学年のリレーは女子かららしく、

アンカーの私はオドオドしながら集合した。

リレーは以外と、終わるのがはやい。

さっきスタートしたかと思うともう私の番なんだから。

私達のチームは

最下位。

2走の子がバトンパスのミスをしたから。

もう無理だ、そう囁く声も聞こえるなか、

永瀬くんだけは、大きな声でこう言った。

廉「まだ行ける！白組行けっ！」

そこからは一心不乱に走った。

ゴールする頃には前に誰もいなくて

周りは歓声に包まれた。

私が、１位をとった。

2走の子は泣きながら

ありがとう、と呟く。

「ミスしちゃったけどさ、

走り、速かったよ。それに、１位とったんだから、皆で！」

廉「新幹線かよ、速すぎやわ。」

「永瀬くんの応援のおかげだよ。」

廉「聞こえとったん、恥ず……」

耳まで赤くする永瀬くんは、

きっと、隠れ恥ずかしがり屋さん。

君の綺麗な横顔を

息を切らせて盗み見たりして。

・