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episode21 Issei side ページ21
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物心がついた頃から俺のお姉さん
彼女の一番近くは俺だと思っていた。
永瀬廉、彼を知るまでは。
ミナトさんは最近壊れてきた俺を見て笑ってくれるし
昔っから何も変わらない。
「一世可愛い〜」
そんなことを言うミナトさんに、
カッコいいと、言われてみたくて
俺はいつもより髪を綺麗にセットして遊びに行った
彼女はやっぱり、
髪をわしゃわしゃして、
「一世可愛い、大好きー！」
と言った。
その横には背伸びする俺を微笑んでみる永瀬廉がいた。
最近有名になったくせに
俺を置いてふたりで笑い合うのが、気に入らなかった。
「一世、髪の毛、どうしたの」
彼女は鋭い
金「……ミナトさんに、近付きたくて」
「なにそれ、これでOKでしょ」
軽く言ったミナトさんに、
抱き締められた。
まだミナトさんよりちょっと背の低い俺は
腕の中で涙をこらえることしか出来なくて。
「背伸びしないでいいんだよ、私はそのままの一世が好き。」
金「え！？俺？」
「カッコよくて可愛い一世、弟みたいで大好きだよ。」
分かりやすく沈むこの気持ちは、
単純でしかなかったけど
姉さん、諦めきれそうにないよ。
ミナトさん、大好きです。
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作者名：かいとん | 作成日時：2021年9月24日 0時
