episode24 ページ24
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それでも僅差で1位とは大きな差がなく
7位をキープしながらアンカーにバトンが渡る
私もピンク色のバトンを握り締めながら
また一心不乱にゴールを目指す
これは別に紅組、白組に点数は入らないけど、
帰宅部をバカにするなって気持ちで。
"…………東雲ミナトっ、速!!!"
"走ってるときも可愛いとか全部負けてんだけど"
"永瀬廉と東雲ミナトとかエグくね?"
見事、1位。
先頭を維持していた陸上部に差をつけ、
帰宅部の下克上だっ!
廉「ミナトちゃん、速かったで!めっちゃめちゃ!!!」
興奮する周りに包まれながら
永瀬くんも目を見開いて言う
「……ふふ、永瀬く……」
樹「Aちゃん、すっげぇ速かったよ今。」
「あ!樹くん!!!
樹くんも速かったよ、学年のリレー。ふふふ、髪の毛乱れてるよ」
樹くんの頭を触ろうとした瞬間
手を、ガシッと掴まれた
廉「触んな、襲われるぞ」
純粋に、彼が怖い
廉「っ、はぁ……」
強く握られた左手
余裕のない永瀬くんの表情
どんどん暗くなる樹くんの目
樹「……やっぱ俺、永瀬廉には勝てないわ…………」
「なんの話?ねぇ教え…」
廉「ミナトちゃんには関係ないやろ、ほら、紅白リレー行って」
私には君が、わからない
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作者名:かいとん | 作成日時:2021年9月24日 0時