For You(水月様リク) ページ45
(一応甘い方。わかりにくくてすみません!)
A「今日も来てくれたのね。ありがとう、オビト。」
オビト「ああ。」
今日も泣いているのね、とAは言った。雨ばかりふる国で、見えるはずのない景色を彼女はいつも心配していた
Aの瞳は見えてない。俺がまだ木の葉の忍だったころ、彼女の瞳から光を奪ったのだ
A「もう気にしなくてもいいのに。もう10年以上も前のことだもの。」
オビト「いや、また来るよ。」
彼女は知らない。俺が闇に堕ちたことを。汚れなき少年から血だらけの大人になったことを
A「本当にありがとう。独りは寂しいもの、貴方の来る月末だけが生きる糧ね。」
俺はいつものように彼女の額に己の額をそえた
俺の瞳は真っ赤に染まり、彼女の何物よりも白い瞳にそれが映った
A「ふふ、オビト!見えるわ…嗚呼、この世界が幻術にはまってしまえばいいのに!」
幻術の世界では彼女の目は見える。そう言うのも無理はないだろう。だが、そんな言葉でも俺は本気にした。
オビト「いつも言ってるだろう、俺がその世界につれていくと。」
A「子供の姿でその口調だと可笑しいわよ、いい加減今の貴方をみせてよ。」
俺は今まで、彼女との幻術の中では子供の姿だった。彼女の瞳には真実だけが写りそうで、俺には怖かったからだが
オビト「…ほら、これで我慢しろ。」
A「…ふふっ、貴方はいつもお面をつけてるの?まるで吸い込まれそうなお面ね!」
…いつもの面に赤い雲の衣の姿で彼女の前に俺は現れた。
そして面の下で少し笑って見せた。
オビト「時間は有限だ…今は。だけど必ず俺がお前をここから出してやるからな。」
「あーずりぃ!Aは俺のだ!」
俺の意識から離れた幼い俺がAに抱きついた。…昔の俺ならこんなことしただろうか
少なくとも…リンには出来なかったな
A「…オビト?」
オビト「少しこうさせてくれ。」
「ずり、俺も俺も!」
腕の中の君の温もりがとても懐かしくて、勢い余って面をずらし首筋に唇を落とした
A「オビト…大好きよ。貴方の進む空を私の分まで羽ばたいて。」
オビト「…いい女だな、お前は「素直じゃないなぁ俺」…空気読め俺。」
夢のような…夢の世界は、もうすぐ本当になる
そこでは幼い俺も今の俺も、Aもこの国も笑っていることだろう
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藤宮 - この作品大好きです!!特にイズナ様推しなので、new songがとても面白かったです!続きを何卒、、! (2021年5月6日 21時) (レス) id: f6e9d6cba1 (このIDを非表示/違反報告)
咲耶 - 皆がカッコいい!!リクエストで、イズナ君の現パロお願いします!! (2018年5月11日 22時) (レス) id: 6b5339d806 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ桜(プロフ) - 水月さん» そういっていただけて良かったです(^-^)リクありがとうございました! (2016年3月29日 17時) (レス) id: 65e885a716 (このIDを非表示/違反報告)
水月(プロフ) - サクラ桜さん» ありがとうこざいます。 実は、シリアスも甘系もどちらも読みたいなと欲張りな事を考えていたので、とても嬉しかったです。 外出していたので、外で読んいたのですが、ニヤニヤが抑えられませんでした。 これからも更新楽しみにしています。 (2016年3月29日 16時) (レス) id: d241cd30b8 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ桜(プロフ) - 水月さん» 完成しました!すみません、作者が納得できなくて、勝手にシリアスと甘2つ作ってしまいました。ご希望に添えていれば良いのですが…。 (2016年3月29日 15時) (レス) id: 65e885a716 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サクラ桜 | 作成日時:2015年5月5日 10時