優しい悪魔【Ryo.Y】 (ページ7)

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ドーナツページ7

入学してから、1週間はあっという間に過ぎた。
この1週間で、冬華たちのことを
呼び捨てで呼べるようになった。

そして、初めて放課後遊ぶことに。
行く場所は最近できたドーナツ屋。

誘われたことが嬉しかった。
友達とかと遊ぶの久しぶりだ。

「Aって、亮くんのこと好きなの？」
「げほっ！」

いきなり変なことを言うから
ドーナツが変な所に入っちゃったよ。

「好きじゃないよ、ただ仲良くなりたくて」
「なんで？」
「うーん…直感？」
「へー」

興味が無くなったかのように返事をする冬華。
好きって言ったら広めるタイプだろう。
でも別に恋愛感情は無い。

「私、亮くんのこと好きかも」
「「えっ？」」

冬華の急な告白に
私も日和も驚きを隠せなかった。
応援してあげたい気持ちは全く無い。
きっと私を不安にさせようとしてるんだ。

「だってかっこいいじゃん？」
「うん…そこだけ？」
「え？うん。」

やっぱり顔だけだった。

あれ？冬華って彼氏いなかったっけ？

「冬華って、彼氏居ないの？」
「居るけど、アイツつまんないから」

そう言いながらスマホをいじる。
そして何かをタップし画面を見せてきた。

「顔はまあまあかっこいいけど
　お金無いし、楽しくないし」

そんな加工写真見せられても…
心の中で呟くと、
日和も同じことを思ってたのか
苦笑いを浮かべていた。

「じゃあ亮くんがお金持ってなかったら？」

日和が聞いた。
冬華はうーんと唸った後
顔を上げ答えた。

「まぁ顔がめっちゃいいから
　インスタ映えはするよね」

結局顔か。私も日和もため息をついた。