こんにちは ページ43
キッドの事件、翌日。
朝早くから綱吉は電話をかけていた。
「もしもし?」
2コールほどですぐにでた。
相手は【新一】だ。
『もしもし……ツナか。珍しいな』
「うん、ちょっと聞きたいことあってさ」
綱吉が尋ねたことが、新一は予想外だったようで。
いくつか質問されたが綱吉は事前に考えておいた答えでかわした。
『ん?それじゃあどうしてーー』
(新一の質問の仕方、俺容疑者みたいなんだけど)
染み付いた習性とでもいうのか、少しの間綱吉は新一に事情聴取を受けた。
_____
「えっとーーここか」
スマホの地図と自分のいる場所を照らし合わせて確認する。
(暗くなる前に着いて良かった)
何度か道に迷ったが、昼頃に出発して目的地の『江古田』に夕方のうちに到着した。
なかなか立派な家だった。
綱吉の実家より一回りほど大きい。
(洗濯物からして住んでいるのは1人、多くても2人、か……)
大きな家にしては少ない。
情報の正確さに驚きつつインターホンを鳴らす。
『ハーイ、どちら…さまですか?』
一瞬、息を飲む音が聞こえ、声が止まったがすぐに戻す。
(お、すぐ立て直した)
綱吉は薄く笑い、言った。
「こんにちは【黒羽快斗】くん。予告を果たしに来ました」
マイクの奥からひっ、と息を飲む音が聞こえた。
_____
『どちらさまでしょうか』
訝しげに尋ねる声。
怯えるでもなく、冷静な声だ。
(平静を保ってはいるけれど、心の中では焦ってる……まだまだ弱いな)
「沢田綱吉と言います、先日貴方とぶつかった者です」
『人違いじゃありませんか?』
「いいえ、ちゃんと調べましたから」
綱吉はポケットから紙を取り出した。
すぅっ、と息を吸ってから、読み始めた。
「黒羽快斗 17歳。身長174cm、体重58kg。ふたご座、血液型はB型」
『なっ……!』
「IQは400。誕生日は6月21日。視力は左右ともに2.0。変装を得意とし、声色はどんな人物の声でも自由自在。腹話術も行える。また、真贋や良否などを判定できる鑑定眼の他、厳重な金庫を開けられるピッキング能力にも優れている」
『なんで!』
「特技は天才マジシャンであった父親・黒羽盗一による影響から自らもマジックに優れており…」
『もういい!』
「父の跡を継ぎ、2代目怪盗キッドとして活動」
『もう分かったから!』
「それは良かった」
綱吉はにこりと笑って紙を折りたたみ、ポケットにしまった。
「家に入れてくれる?話をしよう」
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暁月臨(プロフ) - ゑ、、、、、、!?終わり、、、??!!え、お願いします!!続きをどうか、、、、、!!!!!! (8月8日 14時) (レス) @page50 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
namikazeminato2(プロフ) - かなり設定が好きなので続いてくれると嬉しい (2021年7月24日 11時) (レス) id: 1dcca53fd9 (このIDを非表示/違反報告)
姫野 - 終わり・・??つ!づ!き! (2021年1月23日 13時) (レス) id: dff9124b0b (このIDを非表示/違反報告)
wayu0112(プロフ) - 続きはどこですか?! (2019年8月9日 20時) (レス) id: bed71cde77 (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - 好みドンピシャでした…続きは無いのでしょうか。 (2019年7月25日 14時) (レス) id: e74652a353 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Yuyua x他1人 | 作成日時:2016年5月30日 7時