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これだから探偵は ページ33

『で、何なの?話はそれだけじゃないでしょう』


綱吉は脱線していた話を元に戻した。


『あぁそうそう』


忘れていたのかよ、というツッコミを堪える。


『ディーノが今度パーティ開くらしくてな』


表の、と付け足される。

キャッバローネは裏ではマフィアだが、資金源として表で会社を開いている。

ボンゴレにもあるらしく、表の会社としても親しくしているそうだ。


『ふうん、で?』


『出ろ』


命令形で言われた言葉に、断れないのだと分かる。

もう諦めて、綱吉は断ろうとしなかった。


『いつ?他の守護者はどうするの?』


『2週間後、あいつらはお前と9代目の護衛として顔を隠して出る。顔を出して出るのはお前だけだ』


『分かった』


別れの挨拶を呟いて、電話を切った。

徹底的に自分と守護者を合わせようとしないのか、と綱吉は思った。

リボーンはいつでも本気だが、今回のも、リボーンは本気だ。


「スーツどれ着ようかな……」


そう呟いた時だった、ぞくり、と駆け抜ける違和感。

綱吉は勢いよく扉を開く。


何もない。


が、綱吉の目は一点に集中していた。


急いでドアとの隙間の辺りを漁る。

すると、靴箱に隠すようにスマホが1つドアの近くに滑り込ませてあった。



(しまった……!!)



録音モードにされたソレ。

一度取り出していたのを見たが、服部のものだ。

録音した会話は、いくらイタリア語といえど後で調べれば内容を捉えることなど余裕だろう。

扉を間にはさみ、聞こえにくくなったとしても、博士に頼めば解析くらいできる筈。

綱吉は急いで消去し、元の場所に戻した。



「電話終わったんか?」


「うん、やっと食べれる!」



綱吉は一瞬表情を変えた服部を見落とさなかった。



「それは良かったなぁ」


(よく言うよ)



思えば服部はジョギングから帰ってから、一度もスマホを取り出していない。


何も疑うところのない自分に痺れを切らして仕掛けたのだろう。


綱吉が外に出て電話をしに行った時、笑っていたのはその所為か。


あの時は食事中に電話に出る自分に気分を害した様子がなくて良かった、としか思わなかった。




これだから探偵は。




心の中で毒を吐いた。

成果はゼロでもない→←たこ焼きと俺と電話



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暁月臨(プロフ) - ゑ、、、、、、!?終わり、、、??!!え、お願いします!!続きをどうか、、、、、!!!!!! (8月8日 14時) (レス) @page50 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
namikazeminato2(プロフ) - かなり設定が好きなので続いてくれると嬉しい (2021年7月24日 11時) (レス) id: 1dcca53fd9 (このIDを非表示/違反報告)
姫野 - 終わり・・??つ!づ!き! (2021年1月23日 13時) (レス) id: dff9124b0b (このIDを非表示/違反報告)
wayu0112(プロフ) - 続きはどこですか?! (2019年8月9日 20時) (レス) id: bed71cde77 (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - 好みドンピシャでした…続きは無いのでしょうか。 (2019年7月25日 14時) (レス) id: e74652a353 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Yuyua x他1人 | 作成日時:2016年5月30日 7時

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