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親友ってなんだか恥ずかしい響き ページ24

ある日のこと、蘭が小さく呟いた。

「新一、いつ帰ってくるのかな」

余りに寂しそうな横顔に、綱吉はつい口を滑らした。

「新一、しょっちゅう電話かけてきてきっとホームシックだろうから時間の問題だよ」

「連絡来てるの!?」

蘭と園子に詰め寄られた。


「週に一回くらいね」

日にちは少し減らしておく。(本当はもっと多い)

蘭はそこでふと気がついた。


「…あれ、そういえば、沢田君達ってケンカしてなかった?」

「そうそう、いつの間に仲直りしたの?」

綱吉ははて、と首を傾げる。

「本当だ、いつ仲直りしたんだろ?」

蘭が苦笑いする。

「沢田君も気付いてなかったんだ…...」

「良いじゃない、二人が仲良いって再認識したわ」


園子がにこりと笑った。

綱吉はきょとんとしたが、蘭はあぁと気付いて笑った。


「そうだね」

「何のこと???」


園子と蘭は顔を見合わせて、園子が口を開いた。


「私と蘭が一回大ゲンカしてね、もう口も聞いてやるもんか!ってお互い思ってたの」

「けどね、次の日いつもの時間にいつもの待ち合わせ場所に二人ともいてさ」

「大笑いしちゃったよね」

「そうそう、で、結局一緒に登校したのよ」


綱吉はその話をする二人が本当に楽しそうに笑うものだから、綱吉も何だか嬉しかった。


「良いな、そういうの」

園子がびしりと綱吉を指差した。


「それが今の工藤君と沢田君じゃない」

「え?」

(俺と、新一が?)


真逆、と思い、思い返した。

綱吉は自然と笑みをこぼした。


「そっかあ……俺と新一は親友なんだあ…....」


言葉にすると、もっとじんわりくるものがある。

緩む頰を抑えきれなかった。


「何今更言ってるのよ」

園子は呆れた様子だが、綱吉にはとても意味あることだった。

山本も、獄寺君も、皆、リボーンがいたから出来た友達だ。

【ボンゴレ10代目】の肩書きを皆知っている。

それを抜きに親友だと山本達は言ってくれるけれど、やっぱり何も知らない彼と親友になれたのはとても嬉しかった。


(親友って響き、何だか好きだな)


「にしても、何でケンカなんてしたの?」

蘭がずっと聞けなかった疑問を訪ねた。


「ケンカの原因……うーんなんだろ」

『そこから?!』


二人が声を合わせた。
やっぱり仲が良いなと綱吉は思う。


「元からケンカしてなかったのかもね」

「何よそれ」

「沢田君、新一と同じこと言ってる」




「新一もね、『ケンカしてる訳じゃないんだ』って言ってたのよ」

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暁月臨(プロフ) - ゑ、、、、、、!?終わり、、、??!!え、お願いします!!続きをどうか、、、、、!!!!!! (8月8日 14時) (レス) @page50 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
namikazeminato2(プロフ) - かなり設定が好きなので続いてくれると嬉しい (2021年7月24日 11時) (レス) id: 1dcca53fd9 (このIDを非表示/違反報告)
姫野 - 終わり・・??つ!づ!き! (2021年1月23日 13時) (レス) id: dff9124b0b (このIDを非表示/違反報告)
wayu0112(プロフ) - 続きはどこですか?! (2019年8月9日 20時) (レス) id: bed71cde77 (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - 好みドンピシャでした…続きは無いのでしょうか。 (2019年7月25日 14時) (レス) id: e74652a353 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Yuyua x他1人 | 作成日時:2016年5月30日 7時

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