コナン×リボーン

いざ、入学式！ ページ2

「うっわ、帰りたい……」


綱吉が帝丹高校について初めて言った言葉はそれだった。


(並盛から離れ過ぎー疲れたもう帰りたい)


電車で揺られて、新しく用意されたマンションの部屋だってダンボールでいっぱいだ。

帰ったら片付けないといけない。


「独り暮らし不安だな……」


料理は来る直前１週間で奈々に叩き込まれ、その他家事諸々教えて貰ったが矢張り1人となると不安だ。


(入学式終わったらスーパー探さないと……)


土地勘がない為、迷子にならないか心配だ。

校長の話を一切聞かず、ぼんやりと献立について考えていた。





「…だ……わ田……沢田！！」

「へ！？何！！」


不意に呼ばれて勢い良く椅子から立ち上がる。

するとクラス皆の目が此方に向いて恥ずかしかった。


「あ、えと、何？」


話しかけてきた隣の人に小声で返す。


「嫌、この学校大体、帝丹中とか近場からの奴多いからさ。見た事ない沢田は何処から来たのかなって…」

「あぁー俺は並盛から来たんだ」


彼の言葉に納得する。

そういえば学校に来る途中も友達同士のグループを多く見かけたし、クラス内でも知り合いなのか仲良さげな人がちらほらいる。


「並盛っ？結構遠いな」

「うん、だから近場のマンションに独り暮らし」

「へー、料理とかも自分で？」

「そう、スーパーとか近くの分かる？帰り寄ってこうかなと思って」


折角聞けるタイミングが来たのだ。

話しかけてくれた人に聞くのが手っ取り早い。


「あぁ、それなら…「全員集まったな、自己紹介とか始めるぞー」



先生の言葉に彼の言葉は掻き消された。


そういえば、彼の名前は何だろう。


黒板に貼られた座席表は出席番号しか書かれていなくて分からなかった。

名前なんだっけ？とか聞けないよね→←プロローグ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す