第28話 ページ29
「おい！開けろって言ってるだろ、フェイ！」
京介の声が響く。
……京介、お願い、来て…！
今のフェイは…………怖い…！
フェイは私から目をそらさない。
そんな、怖い目、しないで…。
「……Aは僕のこと嫌い？」
フェイから目をそらす。
違う、違う。
「っ……私はフェイが好き……！」
私は迷わず言った。
フェイが。好き。
でも、今のフェイは、嫌だ……
「…………ひどいなぁ。どんな僕でも好きって言ってよ」
フェイはそう言って不敵に笑った。
……え？
今、私…声に出てた？
「Aさ………この前、自分のどこを好きになってくれたのって、聞いたよね」
フェイがそう言った。
あ…………前の、会話の……。
「う、うん……」
フェイは頷いて、言った。
「どこを好きになったのか………ハッキリ言って全部だから難しい質問だけどさ。細かく言うとAのそういう無防備で単純なところだよ」
無防備で単純なところ………？
どういうこと…？
「好きって言ったら照れて、触れたら甘い声出して、今みたいに僕が怒ってたら泣きそうになってさ。他の女の子よりずっと純粋だよね」
フェイは笑ってそう言った。
純粋……？
「そういうところ、僕はすぐにわかった。Aのことみてるたびにグチャグチャにしたくなってた。僕しか愛せないように壊したいなぁって」
フェイ、フェイ……
やめて…怖い…
「みんなから愛されてきたような子なんだろうなぁって。そういう子を壊して支配したい気持ちと、ただ単にAを好きになった気持ちが溢れて____」
そんな……
いつも明るくて優しくて……
そんなフェイが、私のことをそんな風に…
「……それで我慢できなくなって思いきって告白したんだよ。…………どう？」
フェイはそう言って情けないように笑った。
その表情はとても、悲しそうに見えた。
「フェイ…………そんな…過去に……なにか、あったの………？」
私は震える声でフェイに尋ねた。
知りたい。
フェイの気持ちだけじゃなくて……
フェイの全部を、知りたい。
「……A」
フェイは答えてくれなかった。
代わりに、私の名前を呼んだ。
でも、いつものフェイに戻った気がした。
眉を下げて笑って、優しく私を抱きしめた。
……フェイ……
あぁ…私…やっぱり、フェイが好きだ。
「……もう剣城と寝たりしないで」
フェイは静かにそう言った。
＊
剣城、廊下待機←
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さあや(プロフ) - のん＊みんてぃさん» のん＊みんてぃさんはじめまして！ありがとうございます……！！(T_T)完結までもう少しお付き合い下さい！ (2017年6月10日 19時) (
レス) id: 17a33e2589 (このIDを非表示/違反報告)
のん＊みんてぃ(プロフ) - 面白かったです!!これからも頑張ってくださいね!! (2017年6月10日 17時) (レス) id: e80e7720ad (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 氷さん» 氷さんはじめまして！嬉しいお言葉ありがとうございます……！！(；_；)めちゃくちゃ嬉しいです！この作品作ってよかったです……！読み返したりなんて嬉しすぎます！次の更新までお待ちください……！！ (2017年4月3日 8時) (レス) id: 17a33e2589 (このIDを非表示/違反報告)
氷(プロフ) - こんにちは！こーゆー作品をずっと求めてました！！毎日暇があれば読み返したりしてます(^^)この作品のおかげで前よりもフェイがもっと好きになりました！(*^ω^*)次の更新が待ちきれない…(〃▽〃)応援してます(^^) (2017年4月3日 0時) (レス) id: 7ae4d542b5 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - ナイル川さん» もうそろそろ終わりに近づいて来てますね……(T_T)悲しいなんて、、優しいお言葉ありがとうございます……！！本編は終わっても、番外編とかは出したりしようかな？と思ってます！ (2017年4月1日 0時) (レス) id: 17a33e2589 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さあや | 作成日時：2016年8月15日 13時
