第18話 フェイside ページ19
＊＊＊
結局、Aは来なかった。
先生が連絡したら、Aのお母さんが「登校中に体調が悪くなったみたいで休ませる」と言っていたみたいで。
今は放課後。
部活中だけど、剣城と僕は用事があると伝えて今は行っていない。
校舎裏に、２人。
張り詰めたような空気。
剣城は察しがいいから、黙って僕が話しかけるのを待っている。
そう、剣城は鋭い。僕と同じくらい…ね。
「………なんで呼び出されたかわかる？」
僕がそう問うと、剣城はしばらく黙って、
「Aのことだろう」
と、ニヤッと笑って言った。
……！
「…なに、笑って…。そうだよ……剣城、Aになにしたの………！？」
僕は焦って、怖くなって、少し声が震えた。
Aの話題のときの、あの剣城の気まずそうな顔を僕は確かに見た。
違うのか…？本当に体調が悪くなったのか？
「どうしてAが休んだのは俺のせいだってわかったんだ？すごいなお前は。付き合う前からストーカーでもしてたんじゃないのか？」
剣城がまっすぐに、僕に問う。
……なんで、そんなこと……！
そんなことするハズがないじゃないか！
「……それは…僕はわかるんだよ………。Aに関係することなら…。それに…………話したこともないのに勇気を出して告白した僕が………そんなコソコソと付きまとったりすると思う！？」
僕もまっすぐに、まっすぐに…自分の気持ちをぶつける。
剣城は「わかってる」と言って、ため息をついた。
「………昨日、Aが俺の家に来た」
剣城のその一言で、僕の心は傷ついた。
……嫌なことばかり想像させる言葉だった。
「俺が手を出しても抵抗しなかった」
嫌だ、嫌だ、嫌だ。
違う。Aは抵抗する。だって僕がいるんだから。
「でも……最後までしようとしたところで、抵抗した」
なんで、なんで、なんで、なんで、
「でも俺はやめなかったんだ。きっとAを傷つけた。だから____」
剣城の言葉を遮って、僕は剣城の胸元を掴んでいた。
力強く……思いを込めるように、掴んでいた。
……なんで……なんで……！！
キスするときの照れたような顔も、
恥ずかしがって真っ赤になるところも、
甘い声も、
甘い言葉も、
僕だけのものじゃ、なくなったんだ……！！
「殴りたいなら殴れ。でもAには何もするな」
剣城のその一言は、Aへの想いが込められていた。
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さあや(プロフ) - のん＊みんてぃさん» のん＊みんてぃさんはじめまして！ありがとうございます……！！(T_T)完結までもう少しお付き合い下さい！ (2017年6月10日 19時) (
レス) id: 17a33e2589 (このIDを非表示/違反報告)
のん＊みんてぃ(プロフ) - 面白かったです!!これからも頑張ってくださいね!! (2017年6月10日 17時) (レス) id: e80e7720ad (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 氷さん» 氷さんはじめまして！嬉しいお言葉ありがとうございます……！！(；_；)めちゃくちゃ嬉しいです！この作品作ってよかったです……！読み返したりなんて嬉しすぎます！次の更新までお待ちください……！！ (2017年4月3日 8時) (レス) id: 17a33e2589 (このIDを非表示/違反報告)
氷(プロフ) - こんにちは！こーゆー作品をずっと求めてました！！毎日暇があれば読み返したりしてます(^^)この作品のおかげで前よりもフェイがもっと好きになりました！(*^ω^*)次の更新が待ちきれない…(〃▽〃)応援してます(^^) (2017年4月3日 0時) (レス) id: 7ae4d542b5 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - ナイル川さん» もうそろそろ終わりに近づいて来てますね……(T_T)悲しいなんて、、優しいお言葉ありがとうございます……！！本編は終わっても、番外編とかは出したりしようかな？と思ってます！ (2017年4月1日 0時) (レス) id: 17a33e2589 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さあや | 作成日時：2016年8月15日 13時
