第20話 ページ20
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No side
kn「ははっ見事にバレてるっちゅう訳か。
幹部を欺くのはやっぱり俺には難しいな」
コネシマは冷静さを取り戻し淡々と笑った。
その顔には焦りの一つも見えない、ように見える。
kn「んで。シャオロン。
お前さっきなんて言った？」
ジリジリとした威圧がシャオロンに届く。
sha「へっ、お前の女。殺したるって言うたわ」
若干の汗を濁しながらシャオロンは言った。
するとコネシマはシャオロンの胸ぐらを掴む。
kn「お前らえぇ加減にせぇや。
Aのこと何一つしらんくせにふざけた口
叩いてんのとちゃうぞ」
胸ぐらを掴んだコネシマをゾムは蹴り飛ばす。
そしてコネシマを見つめた。
zm「一回暴力は禁止や。
シャオロンも一回シッマの話聞こうや。
シッマも変に仲間に手出すな」
sha「ﾁｯ」
シャオロンは乱れた呼吸と襟元を直しコネシマを見た。
kn「Aは両親を殺されとる。
生まれてから両親からだけの愛を受けてきて
途中で事切れた。」
zm「羽奈はその時に記憶がなかった。
仕方ない事やろ。必要な犠牲ちゃうんか」
kn「お前は自分の世界一大切な存在が同じ目に
あったら同じこと言えるんか？」
zm「……」
sha「でもあのままにしとったら羽奈が殺されるかも
しれへんやろ？！！！」
kn「そうやとしても俺らは謝罪にも行かんかった。
責任逃れは出来へんやろ」
zm「ならその後に俺らがAを殺しても文句あらへんよな？」
kn「……、あいつはまだ子供やぞ…！」
sha「こ、どもっ…？」
zm「！？」
kn「あいつはまだ何も出来へん子供や…！！
ガキん頃、全部奪われて一人で生きてきた。
今も全部一人で終わらそうとしとんねん」
sha「あいつが…子供？」
自分の弱いところを見せず凛としていたが溜め込んでいた思いを全て押し潰れそうになりながら伝えたあの女。
あいつが知も才も大人に劣る子供？
sha「ゾム。俺が言ったのにごめん。シッマ手伝わせて欲しい」
zm「…癪に触ったらアレやけど俺も。」
二人は深刻そうな顔をしてコネシマに言った。
kn「二人ともありがとな。
俺はAに笑っていて欲しいねん。手伝うて。」
そう苦く優しくコネシマは笑う。
少しだけ暗い世界に光が灯された気がした。
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桜の穂 - すごく心が動かされました。両親の目の前でぼろぼろと泣いてしまいました…応援しています！！ (2022年11月26日 14時) (
レス) @page31 id: f612835adc (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 今まで私が見た作品の中で一番深いお話でした。こんなに先が読めない面白い作品をありがとうございました。これからも影ながら応援させてもらいます！次回作も楽しみにしています！ (2022年9月18日 16時) (レス) @page31 id: ec1cc362d4 (このIDを非表示/違反報告)
インク - 死んだものは二度と生き返らない。殺した理由も記憶がなかったとかなんとかですまさしてはいけない。これは私の感想ですが、命の大切さというものが感じられました。少し遅れましたが、完結おめでとうございます！！！ (2022年9月17日 19時) (レス) id: a2f12395c4 (このIDを非表示/違反報告)
なつき(プロフ) - インクさん» もうラストへ迎えつつあります！応援嬉しいです。ありがとうございます！ (2022年9月2日 2時) (レス) @page18 id: 661051ea1e (このIDを非表示/違反報告)
インク - 物語もついにクライマックスか！作者様、最後まで頑張れ！！ (2022年9月2日 0時) (レス) @page17 id: a2f12395c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつき | 作者ホームページ：作品の温度差で読者様に風邪を惹かせる
作成日時：2022年8月25日 2時
