22 ページ23
.
目の前で涙を目にうかべ過呼吸になっている彼は明らかに私に怯えている。
咄嗟に彼から距離を取った
私…昨日もしかして寝落ちしちゃった…？
『ごめんなさい私ｯ…』
「あっ、あぅぁｯ…、やめ…ｯ…て」
腰の抜けてしまった彼に差し伸ばした手を自ら引っ込める
完全に私が恐怖の対象になっているのだ
私が悪い。彼にさらなる恐怖を与えてしまった
最低だ。こんなんじゃ全然…
なぜか震えてしまっている手を安心させる為に自分の肩を強く握った。この場に及んで私は何も出来なかったんだ
.
『…ｯごめん、ね』
必死に絞り出した声で彼に伝える
もう2度と貴方を傷つけないと約束したのに。
彼は何も言葉を発さずただ呼吸を続けているだけだった。
いや呼吸をするので精一杯な様にみえる
急に後ろから大きな声が聞こえた
？「何のさわぎですか！？！」
後ろを振り向くと人の姿がある。見覚えのある服装に雑面
『しんぺー君、…』
「どうしたんですかって…え」
大先生？と小さく呟き彼は急いで駆け寄った
『どうしよぅ、ごめん私…』
私と違ってしんぺー君は落ち着いた様子で大先生と呼ばれる彼に声をかけ続けていた。
「大先生、大丈夫？俺だよペ神だよ」
「あっ、うぁ…」
「ゆっくり呼吸して。今ここにあいつらはいない」
「いｯ、いない…？」
「いないよ、落ち着こう？」
「うっ、うん…」
すごい…彼を落ち着かせ慣れているんだ
大先生と呼ばれた彼はゆっくり呼吸をしてしんぺー君に体を預けた
『…本当にごめんなさ_「すいませんっ！！」
『え、？』
「大先生他の奴とはトラウマの数が圧倒的に違くてパニック症状を起こしがちでこうなる事も少なくないんですｯ、すいません…俺が代わりになるから…！だから！！！」
…なんで
彼がこうなったのは紛れもなく私のせいだ。
なのに。なのにどうしてしんぺー君が私に謝るの
『違う…私が悪いから、』
そう呟き大先生？に面を向かって謝ろうと彼を見る
私と目が合うと彼は下手な笑顔を作った
なんとも言えない表情になってしまう
「ほら大先生も謝らなきゃ。」
「綾間様、勝手でお見苦しい感情を表で出し不快にさせてしまい大変申し訳ありませんでした。」
彼は光一つ見せない瞳をし、そう言った。
「俺の体で謹んでお詫びします」
慣れた口調でこう言い彼は儚く笑った、
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1537人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りす(プロフ) - 好きです〜！wrwrdのみんなと夢主ちゃんには幸せになってほしいです！頑張ってください〜！応援しています！ (9月13日 8時) (
レス) @page31 id: 6cf6d64f42 (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - 面白いです！これからも無理のないように更新頑張ってください！ (8月31日 23時) (レス) @page30 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぬぬか - 好みだぁ…………………！ (7月29日 15時) (レス) id: 6a6324a65b (このIDを非表示/違反報告)
烏丸 - 一気読みしました！面白いしそれぞれの過去がもう…(泣)応援してます！！ (5月22日 22時) (レス) @page27 id: 144a6ab78e (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろぉ(プロフ) - 更新ありがとうございますーー！！！ (5月20日 11時) (レス) @page27 id: f13e73b476 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なつき | 作者ホームページ：作品の温度差で読者様に風邪を惹かせる
作成日時：2022年11月23日 16時
