#陰気と陽気 ページ28
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向井視点
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俺が陰鬱時期真っ只中の時、常時孤独状態やった。
休み時間は教室の隅側で読書で時間潰し。
同級生全員が俺を完全無視で確実に浮いた。
読書する時間が俺の優雅な時間やから良いけど。
進級と同時に新規友達居らんくて退屈過ぎた。
俺の陰鬱が友達出来へん原因なんやろうな。
とある休み時間同じクラスのめめが話し掛けに来た。
俺は結構初対面には照れ屋発動させるから
正直めめと話す時滅茶苦茶緊張したんよなあ。
目「毎回読書してるけど何読んでるの？
【友達が出来る腹話術】..？何それ面白い。」
向「か、勝手に題名読まんといて〜〜！」
めめは俺達のクラスの陽気集団の民族()
民族言うたらめめに滅茶苦茶失礼やねんけど。
めめは女子達の間で勝手にファンクラブ設立されて
男子達からは【御前羨ましい】と文句の嵐。
確かにめめは全部が素敵で男の俺でも惚れる程。
目「毎回教室の隅側で本読んでるからさ
何度か話し掛けようと思ったけど気まずくて、」
向「俺みたいな陰気野郎と絡んでたら
目黒君、俺みたいに友達居らんくなるで。
折角目黒君には友達沢山居るんやから、な？」
目「彼奴等は本当の友達じゃないよ。
俺からすれば彼奴等とは上辺の関係みたいな感じ。
俺、康二君となら友達になれる気がする。」
向「目黒君と友達になるのは恐れ多いです..」
目「俺達同級生なんだから敬語辞めてよ。
それに俺達友達になるから目黒って呼んで？」
向「め、め、目黒君..」
それ以降俺はめめと休み時間を過ごす様になって
放課後は何時も何処か遊びに行ってた。
陰気の俺が陽気のめめと友達になる事が面白くて
地獄の様な高校生活が楽しく思えてきてん。
昔の俺を変えてくれたのは全部めめやねん。
めめは俺に慣れだしてから俺の対応が雑過ぎて
逆に俺はめめにベタ惚れでほぼひっつき虫状態。
席替えした時、俺達隣同士になった時あって
その時「俺達運命やな..♡」言うたら真顔で否定。
家庭科の授業で調理実習やったとき、
同じ班になれた時は「俺料理得意なんよ」言うたら
めめは真顔で野菜切っとるし。
体育祭の時は「写真撮ろうや！」言うたら
「御前写真撮る時鼻息荒い」とか言うてくるし。
多分な、めめは俺に対してはツンデレなんやで。
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作者名：芋焼酎之助 | 作成日時：2021年6月1日 23時
