ナイトボーイ. (ページ5)

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2. Hideout ページ5

＿

＿＿『おい！樹、お前‥

そいつ誰だよ？』

ドアが閉まる音とともに、

一際低い男性の声が薄暗闇から聞こえる。

そして、出てきたのは‥

「‥！

あな、たは‥」

黒い髪に凛とした顔立ち。

どこか冷たさを感じるそんな雰囲気。

田中樹さんと同じく、この街のナイトボーイの1人、松村北斗さんだった。

「な、何で‥！」

北「何でって、こっちが聞きたいんだけど‥？

何で俺ら以外のやつが俺らの家にいるわけ？」

ギロリと睨まれて思わず目線をずらし、息を呑む。

すると樹さんは俺を背に隠すかのように手を前に出して、

樹「まあまあ、これには訳があるのよ、北斗。

とりあえず、これ見てよ。」

そう言って北斗さんにスマホの画面を見せた彼。

‥なんだ？何を見せてるんだ？

気になって覗きこんだ、その時、俺は目を見開いた。

「ちょっー！！何してんだよあんた！！！」

そう、彼はいつ撮ったのかも分からない、俺の女装写真を北斗に何枚も見せていたのだ。

樹「北斗、この子すんごい可愛くない？」

北「‥うん、めっちゃ可愛いな。‥まさか、そいつの彼女とか？」

「‥！？

ちがっ、」

すると樹さんはニヤリとして俺を指差した。

‥！！まさか、

樹「北斗。この写真の子は‥

＿俺の後ろにいる、この男の子だよ。」