イナズマイレブンオリオンの刻印-人間不信なあの子- (ページ7)

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5話-野坂side- ページ7

保健の先生がいなかったら普通は保健委員がやるのだが、野原がいることでそれは成り立つので誰も何も言わなかったがかなりの人間不信なのか、1人で届かない背中や頭のキズなどはちゃんとやってくれないという。

震えながら←

野坂「(そんなんじゃ、友達さえ作れないだろうね。)」

まぁ、そんなこと僕にも言えたものじゃないけれど、僕には西陰達がいるから大丈夫だ。

「月光エレクトロニクス」の社長であり教育プログラム「アレスの天秤」を開発した御堂院宗忠の陰謀を止めるために今戦っている最中だから俺がいつまで彼女のそばにいられることなんて分からない。

だから、俺から手を伸ばしてみよう。

嫌われたっていいから。

だから

野坂「傍にいさせてくれ…」

両親に愛されていない僕が傍に居ても嫌がると思うけど、僕は君のそばにいたいから。

西陰「…(？野坂さん？)」

サッカーをしているその背中は普段よりも広くて何かを思い詰めるように見えた。

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昼、頭を撫でたことを謝ろうと家から持ってきていたお盆の上におかずやご飯をのせ保健室へ向かう。

野坂「(良かった。家からお盆持ってきておいて。これなら、一緒に食べれるからね。)」

微笑みながら廊下を歩いていくその姿にみな不思議と目がいった。

それもそのはずで、自前のお盆で食事を乗せてどこかに行こうとすることからみな、不思議と思ったのだ。

西陰「野坂さん！」

野坂「あれ？西陰。どうかしたの？」

焦ったような顔つきで西陰が自分のクラスから飛び出してきた。

西陰「どうしたって野坂さんがお盆の上におかずを乗せてどこかに行こうとしてたから気になって…」

野坂「そう、でも大丈夫だよ。これは僕がしたいことなんだ」

食事をもって誰かと一緒に食べることが野坂の今1番のやりたいことに西陰は動揺を隠せないでいた。

いつもなら、食事を済ませ屋上で空気を吸ったり、サッカーを多少したりとしてたから。

西陰「なら、俺も行きます。」

野坂「いや、僕だけ行きたいんだ。」

一緒に行きたいという言葉に野坂は頭を横に降った。

西陰「何故ですか？」

野坂「理由はまだはっきりと言えない。だけど、今は僕だけが彼女と仲良くなりたいんだ。」

“彼女”と言うキーワードに西陰はピタリと言うのをやめた。

西陰「女…ですか？」

野坂「言っとくけど、西陰が考えているような事じゃないから」

そういうと野坂は保健室へ向かった。

後ろにいる西陰を置いて…。