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「もう夏も終わりか〜」



翌日。

そう言うきりやんの言葉にしみじみとしながら、俺は最後の夏の日を、自分の家に二人を招いてソファの上で脱力していた。普段の日常と何ら変わりのない過ごし方は、なんとも俺たちらしい、と言うのが正解だ。

それでも夏の終わり頃になると、毎年思い出作りとしてバーベキューや少し遠くへの旅行を企画してくれる彼らはやはり優しい。


「もうきんとき行っちゃうの?」
「うん、本当はもっといたいんだけどね…こればっかりは」


名残惜しそうなシャークんに苦笑して、でも本当は次の夏が待ち遠しくて隠しきれない微笑みを作る。
このお別れが終わったら、秋神の所へ向かうつもりだ。そして季節を交代する。

渋々といった様子で帰り支度を始める彼らと、次会えるのはまた一年後か。


「また起きたら一番にいつものとこ来いよ?」
「ったりめーだろ、速攻で駆けつけてやんよ」


じゃあな、とグータッチを交わしたのを最後に、二人は家を出ていった。外へ出て、見えなくなるまで手を振った。

辺りはすっかり燃え上がるような夕焼けが広がっている。
鮮やかなオレンジと水色のグラデーションはどこまでも伸びていて、薄く飛行機雲が尾を引いていた。





__秋はすぐそこまで来ている。

アイツのことならもう目を覚ましている頃だろうか。
そんなことを考えながら、秋神の家まで歩くことにした。

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秋乃みなと(プロフ) - 自由さん» コメントありがとうございます。受験は無事合格しましたので、お話を思い出しつつ書いていきたいと思っています。まだ読んで頂けているのならば嬉しいです。ありがとうございます! (2023年4月7日 1時) (レス) id: 323d0a35b0 (このIDを非表示/違反報告)
秋乃みなと(プロフ) - さくちゃんちゃんさん» コメントありがとうございます。返信が遅くなりすみません。長らく更新をしていなかったのもあり、書き方を忘れてしまいましたが、ストーリーなど思い出せる範囲で少しづつ更新していこうと思います! (2023年4月7日 1時) (レス) id: 323d0a35b0 (このIDを非表示/違反報告)
自由 - はじめまして。初コメ失礼します!ほんとに子の物語り、私に刺さって感動です🤦‍♀️主様の受験勉強、今どうなっているのか分からないですが、もしお暇であれば続きを書いていただけると凄く嬉しいです🫶待ってます (2023年3月17日 1時) (レス) @page14 id: ff0084b57f (このIDを非表示/違反報告)
さくちゃんちゃん - はじめまして!コメント失礼します\(_ _)ストーリーが大好きで3,4回くらい見てるかもしれません...ゆっくりでいいので頑張ってください!続き楽しみにしてます! (2022年11月13日 14時) (レス) @page14 id: d436cdacdb (このIDを非表示/違反報告)
秋乃みなと(プロフ) - いかすみさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです!これからも不定期ではありますが、ゆっくり更新して行くので気長にお待ち下さい! 勉強頑張ります! (2022年6月7日 21時) (レス) id: 480327bdf9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:秋乃みなと | 作成日時:2022年5月8日 10時

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