溺ﾚﾙ、((赤))

しれないけど ページ8

『なぁ、A』






「うん？」







あなたより先にベッドから降りて






クリーム色のカーテンを開けていると




背中に、話しかけられる。






『俺らさ、』









そこで途切れる言葉に動悸が止まらなくなる。





別れよう






そう言われるの？







…そんなの、イヤよ







確かに、あなたのことは憎い






だけどそれは、愛してるが故の憎さ




イヤだ、ｲﾔダ




あなたから離れるなんて、考えられない







.





.





.






.






『ちょｯ…A、っ…』






だからわたしは




あなたの上に跨って







深い深い、キスをする。






酸素が薄くなって頭がぼーっとしても




何度も、角度を変えて





深く、深く…溶け合うように







「っん、ﾝ」










そのうちにすばるにひっくり返されて






『ﾅﾆ､欲しくなった？』





「…そんなんじゃないわ」





今度はわたしが下に組み敷かれる。






『ふぅん、』





「退いてよ」




『まぁ、ええわ』







やっぱり辞めとくと言って、リビングへ歩いて行く後ろ姿を眺めながら






わたしは、ほっと胸をなで下ろす。




良かった





…別れがすこし、遠のいた

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