雨の日にはアリスの傘を。((赤、緑))

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本間は、あれぐらいなら追いつけたんやと思う





やけど、たぶん俺は






追いかけられへんかったんやなくて



追いかけへんかったんや








すきなのに…愛してんのに





その光景が、まるで他人事みたいやった







.






.






“知らないで…”







Aのことばが、どうも引っかかった









何を、知らないでほしいのか





何で、すきじゃあかんのか









Aが居らんなったあの日





何が、あったっけ






朝から仕事して



メンバーと、機内で新聞読んで



そんで、記事からデビューを知って…







『デビュー、…』








…一番に、伝えたいと思ったのは








Aや…







.








.









あの日、郵便局に着いたのはいつもの約束のギリギリの時間で




それまで俺は、東京に居らへんかった







…もしかして…







嫌な考えが、這うように身体を駆け巡る








でも、この世界やったら十分に有り得る話で






それやったら、すぐ…確認せな








それを俺が知らん限り、あの日からは進めへん






ずっと、立ち止まったまま







思い出だけを、胸に抱く









…そんな日々から、抜け出せへんくなるから

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