【青葉城西】いや、別にいいです。

別に 30 ページ31

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「…うわ、なんでこうなったんだよ 」


『いや…ほっといたら治るかなぁって』


「ほっといたからこんな腫れてるんでしょ」


賢二郎は救急箱から湿布と包帯を取り出す。



「服で擦れて湿布剥がれるといけないから、包帯巻いとく」


『…あ、う、うん』



自分のためにこんなことされたことないなぁ


流れ弾が当たることなんてしょっちゅうだったし、こんな事何度もあった


でも気づかれたことなんてなかったし


賢二郎の観察力がすごかっただけかな？



「はい、出来た」


『あ、ありがと…』



綺麗に巻かれた包帯



「今度また怪我したら俺に言う事。」


『…ふふ、私そんなにドジしないよ？』



途端、固まる賢二郎



…どうしたんだろう



『…賢二郎？』


「お前さ、俺の前で初めて笑ったんじゃない？」


『えっ、私笑ってた？』


「無意識かよ…」



ため息をつく賢二郎。


なにがなんだかよくわからない



『じゃあ、私及川さんに呼ばれてるらしいから…手当ありがとうね、賢二郎』


「…別に。」



私は賢二郎にお礼を言いそのまま及川さんたちの方へと向かった


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