竈門と社畜 ページ17
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その人からは、とても優しい匂いがした
善逸が1人任務で、怪我をして蝶屋敷にいる、と聞き、少し駆け足で来てみたら、どこからか惹き付けられるような、優しい匂いを感じた
匂いを辿るように、足を運べば
『ごめんねぇ、ありがとう』
そう言って、優しく笑う見える所傷だらけなその人は、どこか悲しげで、でも優しさが混じったような匂いがした。
...落ち着くんだけど、なんだか放っておけないその感覚に、思わず話しかけてしまう。
でも、その人に話しかけるのは何故か出来ず、すみちゃん、なほちゃん、きよちゃんに話しかける。
「すみちゃん、なほちゃん、きよちゃん!善逸を知らないか?」
話しかければこちらを見て笑顔になってくれる3人。話を聞けば、どうやらこの人が善逸の手当てをしてくれたみたいで
見たことない人だけど、新人さんなのだろうか
とにかく、お礼を言わないと。そう決意をしそちらを振り向くと
『あ、あ、貴方!怪我してるんです!?』
がしっと肩を掴まれた。怪我?
自分の体を見ると、鬼の頸を切った時に着いた返り血だった。
....すごく心配している匂いがする。そんな中に、恐怖も混じっている。それともうひとつ....いや、今は安心させなきゃ
「大丈夫です!ただの返り血です!」
なるべく安心させるようにして笑って言った。
けど、その人はさらに顔を青くさせた。恐怖の匂いがする...怯えさせてしまったか
けど、恐怖の匂いも一瞬で、すぐに安心を感じさせるような匂いがしてくる。
『そっか!よかった』
どの感情の匂いにも、優しさの匂いが混じってる人なんて初めてだった。
「あの!俺竈門炭治郎です!」
いきなりの自己紹介に戸惑いの匂いがするも、その人はちゃんと答えてくれた。
なんだかこの人に苗字で呼ばれるのはくすぐったくて、名前を呼び捨てでいいとお願いしてしまった。
そして善逸の手当てのお礼を言うと、Aさんは綺麗に笑って、俺のことを優しいと言うものだからつい
「あなたも、優しいですよ」
と、言ってしまった。
もちろん本心だけど、Aさん相手だとなんだか恥ずかしい気持ちが沸き上がる。
本当は傷のこととかも聞いてみたかったけど、謎の羞恥心から善逸の所へ逃げた。
また今度、会いに行ってみよう。
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蛍 - とても面白いです!これからも応援してます! (5月1日 19時) (レス) @page25 id: 55105da247 (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - 最高です!勘違い度高めなの天才的だと思います! (3月1日 21時) (レス) @page25 id: 114c51d1cf (このIDを非表示/違反報告)
ほしの - 初コメ失礼します…!こんなに楽しく読めたのは初めてです、私は貴方様の書く作品がとても大好きです!!これからも応援してます! (6月23日 5時) (レス) @page25 id: 924d54da23 (このIDを非表示/違反報告)
美穂(プロフ) - また更新されるのを楽しみにしてます! (2022年8月6日 21時) (レス) @page25 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - お、終わりなんですか、、、? (2022年7月27日 21時) (レス) @page25 id: 6c54ce0ff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:文香 | 作成日時:2019年10月6日 3時